diario
一歩進めた額縁 2月13日
何時作り始めたか記憶も定かではない「果物ぐるぐる額縁」は
昨年12月半ばに石膏をようやく磨き終え、また1か月半放置。
作業部屋で埃を被りながら、じっとわたしを見つめてくる額縁・・・
(もちろんわたしの妄想ですが)
もうその視線に耐えられない!と箔貼りを決行しました。
やるべき作業は他にあります。分かっているけれど。
ここからコッテリ古典技法の話になります。
▲石膏下地で放置された姿。無言でわたしを責め立てる。
赤色ボーロを全体に塗りました。
彫刻で凹凸の深い場合は黄色ボーロを塗ってから
凸に赤ボーロがセオリーですが、今回は赤のみです。
▲すこし厚めに塗りました。
普段は4号箔を使っていますが
思い立って秘蔵の3号箔を貼ることに。
ここ最近の金相場の上がり様には仰け反るばかり
4号箔と3号箔の価格の差も結構なものでして悩ましい。
ですが、しばらく4号以外の金箔を扱っておらず
もしかしたら近々に1号箔というもう少し純金に近い箔
(23.7カラット等)を使う機会があるかもしれず、
気休め程度の練習も兼ねて3号箔をば。
ちなみに1号箔のさらに上に純金箔24カラットもあります。
1号箔と3号箔は2%程度しか金の量は変わりませんが
3号より1号のほうが赤味が強くとても柔らかい。
作業の感覚も変わるのです。
さて、そんな訳で3号箔を引っ張り出して貼ります。
貼るというか、金箔で包む感じでしょうか。
▲一番高い場所から貼り始める。
▲3時間かかってここまで(遅い)。側面は翌日に貼り終えました。
作業部屋か寒いので、メノウ磨きは居間の床暖に座ってガサゴソ。
さぁ、磨き終わりです。
▲金の反射でなにがなんだか。
今回は中央の彫刻無し部分と、ねじねじリボンの内側は
磨かずに艶消しにします。すこし変化を付けてみる。
さてさて、残すは古色付けを残すのみ。
ここからまたしばらく時間が空きそうです・・・。