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あっちとこっちと、感覚は違う 9月12日

 

小箱に装飾をしながら小さな額縁も作る。

どちらも木地にボローニャ石膏を塗って磨いて

ボーロを塗って箔を貼って磨いて・・・と、

材料も手順も同じだけれど、なにやら向き合う気持ちは違うのです。

 

箱は5面(4側面と上面)に対して

額縁は1面もしくは彫刻で3Dだから?

いや違うな、額縁も5面ですな・・・

やはり大きな違いは塊りか枠か、ですかね・・・。

 

ともあれ、箱に疲れたら額縁に行き

額縁に行き詰まったら箱に行き・・・そんなことをしています。

 

 

この額縁も箱に石膏を塗るタイミングにあわせて木地を作って

まとめて石膏を塗っておいたもの。

いつも頭の片隅にあって、どんなデザインにしようかな・・・

と呑気に考えていました。

そしてこれまた箱にパスティリア(石膏盛上げ)をするタイミングで

この額縁にもパスティリアでポチポチを並べました。

 

 

何の変哲もないデザインなのですけれど

角をカットしたことで少し柔らかさが出たかな、と思います。

ポチポチのサイズや間隔でも実は結構な変化が出るのです。

ポチとポチの間が詰まるほどクラシカルな印象になったり

ポチのサイズが大きくなると迫力は増すけれどバランスは難しくなる、とか。

ああでもないこうでもない・・・と

下描きで試しながら考える時間はとても楽しくて

完成した額縁を眺めてひとりでニヤニヤしています。

 

 

今年も12月に箱義桐箱店 谷中店で

小箱の個展をさせていただく予定です。

その際にこの額縁を含めたハガキサイズの額縁を

数点ご覧いただけたらと思っております。