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どこもかしこも 7月22日

 

先日、ドイツ人でベルリン在住の友人Kと電話していたのですが

彼女は自分のお店(自作の革製品を販売するお店で奥は工房になっている)

を閉じようと思うとの話。

あんなに頑張っていたし楽しそうにしていたのに、なぜ?と聞くと

「お店のある通りは今はほとんどのお店が閉めてしまった。

人通りも減ったからお客さんも来ないし、

賃貸料の支払いも大変だし・・・」

 

Kはネットでの販売もしていますが

「2018年頃は売れ行きがすごく良かったけれど、コロナ後は全然。

食品の価格も倍になったし、3つ目のバッグを買う人はいないのよ。」

との事でした。

 

 

ミラノ在住でフィレンツェ留学時代の友人Fの話。

彼はとても有名な家具修復工房の3代目で

腕も人柄も良くて安泰と思いきや

「いわゆるクラシックな古い家具って大きいから広い家が必要だけど

若い人はもう大きな家に住む余裕は無いしね。

それにこうした家具は時代遅れでもう好まれないからさ、

今ある修復の仕事はすべて以前からのお客さんで

それもお年寄りばかり。

彼らが亡くなったら家具は二束三文で売られちゃうか

捨てられるだろうね。」と言っていました。

超絶技巧で作られた家具、昔は箪笥2竿でマンション一件分の価格でした。

今まで繰り返し修復し大切にされてきたけれど、それらも顧みる人が居なくなる。

時代の流れ、と言えばそれまでだけど。

 

 

どこもかしこも(ドイツとイタリアだけですが)

嬉しい話はあまり聞けません。

バイデンさんとトランプさん、ゼレンスキーさん、プーチン氏、

イスラエルとパレスチナ、その周辺、そして中国、北朝鮮。

他にもわたしが知らないだけで、もめ事は尽きない。

 

回りまわってわたしたちの日常も不穏ですね。

どうしてこうなってしまったのだか。

考えても考えても、じゃぁこうすればよい

という答えは見つかりません。