diario
時間は不明だけど 2月01日
小箱についてお話するとき
「ひとつ作るのにどのくらい時間がかかるのですか」
というご質問は度々お受けします。
もちろんデザインやサイズにも寄るのですが
実は「ひとつだけ集中して作る」と言うことが無いので
ひとつ作る必要時間はわたしにも不明だったりして・・・。
下地作りはいくつかの小箱をまとめて作業します。
▲今回の下地作りは22個
ご注文の品があればまずそれを優先して、あとは
「なんとなくデザインのイメージが出来つつある」用の箱を選んでおきます。
そして下ニカワとボローニャ石膏塗りまで終えて
丸一日乾燥させて待機。
いつまで待機するかは、その箱の運命であります。
すぐにご指名がかかることもあれば
いつまでも待機しているサイズの小箱もあったりして。
デザインはず~~っと頭の中でこねくり回して
ようやく表層に上がって来たものを掬い上げて描き起こす感じです。
デザインが決まれば、ようやく石膏磨き、デザイン下描き
箔や彩色、乾くのを待って箔のメノウ磨き
仕上げ塗装、内側の布貼りで完成を迎えます。
これは簡単な場合でして、パスティリア(石膏盛上げ装飾)や
マイクロ点々装飾(細かい刻印打ち)、アンティーク風加工をしたり
作業時間は増していきます。
たいていの場合、2個同時進行します。
3個は多すぎに感じる・・・。
▲左の瓶、大きいのがボローニャ石膏液、小さいのがニカワ
そんな訳でして、ひとつ作るのに
どのくらいの時間がかかるか?とのご質問の答え
それは・・・1か月以上、場合によっては3か月、とか・・・。
流れ作業で心のこもらない制作にならないように
という期間でございます。・・・長いですよね。
できるだけお待たせしないように、励んでおります。