diario
その時に言うべきこと 1月22日
1月24日の水曜日から、フィレンツェに行って参ります。
いつもは帰国後にご報告でしたが
今回は先にお知らせしてみることにしました。
とは言え、イタリア滞在中もブログは予約投稿いたしますので
変わらずご覧いただけますと嬉しいです。
イタリア滞在記はまた帰国後に。(2023年滞在記も中途半端ですが。)
大学卒業後すぐに留学したフィレンツェで
一番お世話になったのが額縁工房corniceria del’agnolo の
マッシモ&パオラ夫妻でした。
修行先探しに難航したなか、受け入れてくれたのはマッシモでした。
2年間毎日毎日、半日を彼らの工房で修行させていただき
親知らずを抜くときは工房のお客様の歯医者さんを紹介してもらい
(おかげ様で緊急対応していただけた)
頭痛の時の鎮痛剤選びから食事のこと
(激安ワインを飲むくらいならビールを飲みなさい、とか!)の心配、
たまに家に招待してもらって
暖炉の炭火焼きステーキをご馳走になったり・・・
まだまだ精神的に子供だったわたしにとって
本当に「イタリアの両親」でした。
その後、彼ら夫婦にも様々なことがあって
数年前からマッシモは額縁の仕事から離れてしまい
わたしがフィレンツェに行った時も挨拶と少しのお喋りだけ
という状況だったのでした。
パオラから「残念ながらマッシモが数日前に亡くなった」
と連絡があったのは昨年12月でした。
2月に会った時 Come sta? (お元気ですか?変わりない?)と聞いたら
Si, cosi cosi… (うん、まぁぼちぼちね。)との返事でした。
「ちょっと痩せたな」と思ったものの、
その時は慌ただしい挨拶で終わりました。
それが最後になるなんて、もちろん思いもせず。
この人に一体どれだけお世話になって
支えられて、助けてもらっただろう。
その感謝はきちんと伝えただろうか。
せめてマッシモの墓前でご挨拶だけはしたいのです。
後悔先に立たず、人生はいつ何があるか分からない、
一日一日を大切に、一期一会、
そんなことは頭では知っていたけれど。
会いたい人には会っておかないといけない。
せめて感謝は伝えておかないと、と今更思っています。