diario
ルネッサーンス! 7月31日
ずいぶんと時間がかかってしまった額縁が
先日ようやく完成しました。
ルネッサンス時代に作られた
とある額縁を参考にしたデザインで
いわば「ほぼレプリカ」であります。
当時流行していた cassetta 箱型額縁に
prezzemolo 植物文様を入れたデザイン。
特にトスカーナ州(フィレンツェがある)で好まれた形で
割と典型的なルネッサンススタイルの額縁です。
ご注文くださったお客様は
「まさにあなたがお好きな感じの額縁でしょう?」とのこと。
「ハイッッ!まさにまさに!」と嬉々としてお受けしたものの
なかなかに苦労しました。
でも完成してしまえばそんな
「生みの苦しみ」もどこへやら消えますね。
こってり古色を付けていますが
参考にしたオリジナルの額縁は更に古びています。
なにせ500年前に作られた額縁ですからね・・・。
今回のレプリカは額装する作品とのバランスを考えて
古色加工はこの程度に。
植物文様もオリジナルはだいぶ擦り切れていましたので
再現にあたり「大体こんな感じ」で創作しました。
おおむね・・・なんとなく、たぶんこんな感じです。
側面も純金箔です。
薄暗い環境で見るほうが「ルネッサンス」な雰囲気が出ます。
先日ご覧いただいた「ことわざ額縁」と同じ
グラッフィート技法で模様をいれています。
あのことわざ額縁は、実はこの額縁の練習なのでした。
ハハハ。
自分用の「ことわざ額縁」で少々の実験と
感覚を掴もうと思いまして。
なにせ今回失敗する余裕も覚悟もありませんでしたので。
普段はある、と言う訳ではありませんが!
次回、すこし制作過程をご覧いただければと思います。
「works」内「classical」にこちらの額縁をアップいたしました。
どうぞご覧下さい。