diario
使命ある人 7月24日
イタリアの北の街に医師の友人がいます。
寡黙で穏やかで博識な美食家、といった人で
きっと病院ではスタッフや患者さんに
信頼されているだろうと感じます。
この人は人間のお医者様で
毎日患者さんを助けているけれど
野生動物も頻繁に助けています。
今日もまた「昨夜遅くにメスの狐が車に
はねられていたのを急いで救急病院へ運んだ。
ひどい骨折だ。今日まだ命があれば手術になる。」
と知らせてきました。
▲可哀そうな狐ちゃんは車で緊急搬送。
動物病院への連絡用に撮った写真を、後に私にも見せてくれた。
この狐だけでなく、巣から落ちて見捨てられた雛鳥とか
怪我をしたフクロウとか・・・
弱った動物は、まるでこの人が必ず助けてくれると
知っているかのように目の前に現れるのです。
助けた鳥を空に放しては「とても嬉しく寂しい」とつぶやいています。
▲森の中ではない、街の中で倒れていた狐ちゃん。
この子を撥ねたドライバーは今いずこ。
他の人だったら「可哀そうに」と思っても
怖くて近づいて様子を見ないかもしれない。
まだ息があっても「仕方ない」と見捨てるかもしれない。
この友人は人間も動物も同じように「助ける人」
そんな使命があるのかもしれません。
翌朝、この狐は満身創痍でも必死に立ち上がり
命の危険はひとまず回避できたとか。
今は野生動物保護センターで治療を受けていますので
自分のテリトリーに帰る日も来そうです。
良かった!