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モッコウバラの叱咤激励 4月27日

 

春が終わりに近づいていますね。

毎年のことながら不思議。

4月から5月の連休はなぜか大忙しになります。

ちょうどモッコウバラが咲く季節なので

印象が強いのかもしれません。

我が工房自慢のモッコウバラはもう散ってしまいましたが

この忙しさはモッコウバラからの贈り物と励ましだ!

と思っております。

 

 

とはいえ、気持ちと体が追い付かぬ。

モッコウバラよ、お許しを。集中できない。

わたしの「やる気スイッチ」は爆発して消えました。

・・・そんな時もありますよね。人間だもの。

 

 

最近なんだか小さな切り傷ばかり作っています。

今もまたハサミで指を切りました。

ハサミで指を切るって、小学生以来かもしれません!自分でびっくり。

 

 

引き出しにあった絆創膏、ここぞとばかりに使うことに。

名前も知らないクマちゃんの(クマですよね??)

真っ赤な笑顔に励まされます。

 

そしてこの「コ―フル」という軟膏はわたしの特効薬です。

切り傷って案外と痛いのですよね。

でもこれを切り口に詰め込む勢いで塗ると、あら不思議

痛みがとても和らぐのです。

たまになる口角炎と靴擦れにも使っています。

 

どこのお家にも「我が家の特効薬」的な

軟膏ってありましたよね。

オロナインとかタイガーバームとかメンソレータムとか。

我が家の場合は「コ―フル」なのでした。

 

 

とりとめもない話になりました。

モッコウバラに「さぁさぁ、わたしもがんばっているよ

君もがんばりなさい!こんな愚痴ブログを書く暇に

さっさとやりなさい」とお尻を叩かれましたが

集中力が散漫なのも、きっと季節の変わり目だからなのだ

人間も生き物だからだ、と言い訳しています。

 

いや、でも、こつこつ少しずつでも進めます。

とにかくわたしの「やる気スイッチ」の

発掘作業も同時進行しようと思います・・・。

 

 

5月の空の色 4月24日

 

曹洞宗の冊子「禅の友」5月号です。

今月の表紙には2016年に作った

彫刻額縁を使っていただいています。

16世紀のイタリア・ボローニャで作られた額縁のレプリカ。

2016年って最近のような、ずいぶん昔のような。

 

 

今月号の背景は真っ青!これぞ5月の空の色です。

額縁の茶色との2色でバシッと引き締まっています。

かっこいい。

 

今月も「額縁が自分の写真を自分で額装」

自己額装、セルフフレーミング写真を撮ってみました。

表紙一枚だと額縁が小さい・・・ので4冊並べてみたら

不思議で面白い「部分自己額装」になりました。

 

 

そして裏面に小箱を載せて頂いております。これまたうれしい!

 

 

今月号、面白かったのは「素髪ケア -自分の髪を知る-」です。

合成シャンプーやカラーリング剤

日常的に使っているけれど改めて考えてみたこと。

環境はもちろん、自分の体への影響や湯シャンの方法やコツなど。

市販のシャンプーを使わずお湯だけで洗う湯シャン

実は懐疑的だったわたしですが

このページを読んでちょっと試してみようかしらん?

と思いつつあります。

髪の健康は髪だけケアすれば良いのではない。

食べ物、運動、呼吸や血の巡り、そして

心の健康も影響するのですって。

「それはそうだろうなぁ!」と納得です。

 

「禅の友」ぜひお手に取ってご覧ください。

曹洞宗出版物販売サイト

 

 

 

大きいマイクロの楽しい悩み 4月20日

 

昨年10月に作り始めた大きめ小箱

(大きいのか小さいのか、変な表現ですが)

マイクロ点々でダマスク模様を入れる作業がようやく終わりました。

 

この点々打ちは本当に地道で地味な作業ですが

小箱と細いメノウ棒があれば作業できますので場所を選びません。

そんな訳で阪急うめだ本店での「クチュールジュエリー展」に

持ち込んで実演(という名の内職)をいたしました。

 

▲とんとん、てんてん、つんつん・・・なんと表現するべきか。

 

クチュールジュエリー展終了後に自宅で最後の仕上げをしまして

点々打ち作業終了です。なんとも達成感があります。

 

 

晴れた日の光で見るとキラキラして本当にきれい。

いや、自画自賛で恐縮ですが、今回はお許しください・・・。

 

さて蓋の装飾がひとまず完成しましたので

あとは何色に塗るかで頭を悩ませています。

黒は強すぎますしね。濃い茶色は嫌がる人がひとり家にいますし。

 

ある人は赤、またある人は若草色、家族は空色・・・と。

つまり何色でも良いんじゃないの?! 

なんとなく、わたしの気持ちは若草色かクリーム色に傾いております。

・・・ううむ、空色も捨てがたい。

楽しい悩み。

 

追:どうやら抜歯は免れそうです!

  

 

その運命やいかに・・・?! 4月17日

 

わたくし事で恐縮ですが

・・・このブログにはわたくし事しか

書いておりませんので今更ですが

歯が痛いです。

 

いや、正確には「その歯の歯茎が痛い」です。

2023年お正月から違和感があった右下

奥歯と前歯のあいだ辺りの歯。

数年前に欠けて炎症を起こし

神経を抜いて歯の内部を清浄して埋める

結構大工事治療をして頂いたのですが

最近その歯の根元がとうとう大きく膨らんで

何かが溜まっている・・・これはまずい。

もう「いやいや、気のせい。そのうち治まる」

という望みは薄れました。

怒涛のように友人と「おいしいものを食べ飲み」

の予定を入れまくり、意を決して歯科へ行きました。

 

▲息継ぎに名残の桜などご覧ください。

 

以前の治療で埋めた詰め物を取り除いても

膿は出てこなかったから再発ではなく、

歯の根元が新たに欠けた可能性、とのこと。

 

歯の根元が欠けるって、どういうことです!?

殴り合いの喧嘩もしませんし

歯ぎしりした覚えもない。

先生がおっしゃるには

「手入れが悪いとか人為的な理由ではありません。

でも原因は不明」とのことでした。

ちなみに欠けた歯を接着するのはダメ?と質問したら

縦半分に割れた直後なら方法はあるけれど

根本の欠けはダメ・・・とのお話でした。

つい「壊れたら直す」修復精神がムラムラしますが

ダメなものはダメなのですな。

 

この「歯が欠けて炎症→神経を抜いて埋める治療」は

他の歯でも経験しているのです。

虫歯じゃないし、硬いものを齧ってもいない。

自分で対策ができないのは本当に・・・本当に困ります。

こんな歯を持って生まれた体質としか言えない。

 

▲花の写真など撮って必死に平静を装う・・・

 

来週は歯科でレントゲンを撮る予定です。

この時わたしの歯の運命が決まるのですって。

つまり治癒可能か抜歯か!!

抜歯・・・嗚呼。

インプラント・・・という言葉が現実味を帯びて

目耳に飛び込んでくる今日この頃です。

 

 

ChatGPTに問う額縁の将来 4月13日

 

いま、毎日聞かない日はないChatGPTですが

実際にお使いになりましたか?

国会答弁に使うとか、大学のレポートでの使用問題。

イタリアではプライバシーに問題があるとの懸念で

一時的に使用禁止を発表しました。

わたしは文章を書くのは専らこのブログ程度ですので

ChatGPTを使う必要もない日々ですが

あまりに毎日耳にするので使ってみました。

 

 

さて。ChatGPTに何を問うか。

「額縁の将来についてどう思いますか?」と打ち込んでみました。

答えは以下のように出ました。(句読点もそのままです。)

 

”私は、額縁は未来においても依然として需要があると考えています。

これは、アートや写真などの美術品を保護し、

美しく飾るために使用されるためです。

また、デジタル写真やアート作品が普及している現代でも、

人々は依然として額縁を使用しています。

これは、額縁を使用することで、

作品をより高級感や価値感を持たせることができるからです。

さらに、額縁は、インテリアデザインの一部としても使用されており、

家庭やオフィスなどで装飾的な目的で使用されることが多いです。

これは、将来においても続くでしょう。

ただし、持続可能性の観点から、額縁の素材や

製造方法に関する改善が必要となる可能性があります

例えば、リサイクル可能な素材を使用する、

環境に優しい製造方法を採用するなどの取り組みが求められるでしょう。”

 

まず驚いたのは「私は、・・・思います。」という

一人称で答えが来たこと。

実在の人物を錯覚しそうです。

答えの内容は、そうですね、未来に依然と需要があるだろう

との予想に一安心しました。

そして、当たり障りない答えでありながらも不思議な説得力がある。

いや、分かっています。

ChatGPTは占い師でもタイムトラベラーでも無い。

でも何故か、見知らぬ人の意見より信憑性を感じてしまうのです。

これが正に恐れるところであり、

分かっていても不安を感じます。

機械が作ったこの「無難すぎる『見本のような』答え」に

背筋がスッと寒くなるような。

 

 

ChatGPTをよく理解していないだけでしょうか。

新しいことに対する単なる反発?

自分でもよくわかりません。

将来の激変がどうなるのか。

自分を含め人間がChatoGPTに付いていくことができるのか。

今後に恐々と期待しようかな・・・いや、どうだろう。

 

皆様はどんな感想をお持ちになりましたか?

 

春のつばめ 4月10日

 

2月末、ギャラリーササキ商店の「工芸市」に参加しました際に

何度か「鳥の小箱は無いのですか」と訊ねられました。

その時はふたつ展示してあったのですけれど

おおきなつばめモチーフ小箱とベージュ色の豆小箱で

「ううむ、これじゃなくて・・・」と

お客様の心の声が聞こえた気がしたのでした。

 

心斎橋から帰宅後

さっそく小さいつばめオーナメントの箱を作りました。

 

 

フランスのアンティークから型をとって作った

オーナメントを取り付けてあります。

つばめは縁起が良いのです。

 

イタリア語でつばめは Rondine ロンディーネと言うそうです。

のんびりとした音ですね。

 

 

内側の布は緑を選んでみました。これまた春ですからね。

 

ちなみに

「つばめ」をイタリア語で何というのか

とある自動翻訳で探してみたのですが

最初に何と出たと思います??

uomo più giovane coinvolto con una donna più anziana.

「年上女性と関わり合いのある若い男性」ですって。

 

そうじゃなくて!

つばめって、関わり合い・・・って

そうじゃなくて。

いや、日本語でそういう意味も確かにあるけれど

まずは Rondine を出してくれたまえよ・・・

大笑い!

 

外側サイズ:46×45×28mm

木地にボローニャ石膏、つばめのオーナメント

アクリルグアッシュで彩色

ワックスによるアンティーク仕上げ

 

Firenze 2023-グスターヴォの仕事 4月06日

 

わたしがフィレンツェに着いて最初の1週間は

雨ばかりでした。そして寒い。

ダウンコートを持って行かなかったことを後悔しつつ

彫刻師匠のグスターヴォの工房へ行きます。

 

 

「来年80歳だぞ~!ワハハ」と笑いながら

とても頼もしく逞しいグスターヴォ。満面の笑顔です。

 

 

祭壇型額縁と思いきや、中央の半円アーチ部分は

ガラス扉になって開閉できるようにするのだとか。

ちょうどアーチを作っているところでした。

 

 

後ろの机を見ると、これまた素敵な額縁があるではないですか!

・・・額縁かな?

 

 

欠けていた彫刻部分を再現したんだよ、とのこと。

花飾りの部分です。

 

 

「これは何?」と訊ねたところ

「サン・ロレンツォからの修復仕事で、明日納品に行くのだ」と。

なんと、明日納品?!わたしも連れてって~!!

と叫びましたら快諾してくれたのです。

 

サン・ロレンツォ教会とはメディチ家菩提寺で有名な

あのサン・ロレンツォ教会です。

あんなに大きくて重要な教会の仕事もしているグスターヴォ

まだまだ元気で手元も確かですから素晴らしい。

わたしもこんな風にいつまでも

楽しく作業出来たら、と思いました。

 

さて、次回はいよいよサン・ロレンツォ教会の裏側に潜入ですぞ。

つづく!

 

 

クチュールジュエリー展 ありがとうございました 4月03日

 

3月22日から27日まで大阪の阪急うめだ本店にて開催されました

「クチュールジュエリー展2023」は、無事終了いたしました。

雨の日が多く、足元の悪い中を

お越しくださいました方々に感謝申し上げます。

 

 

今回は昨年に続き2回目の参加でした。

大阪在住の方、東京でお目にかかり辛い方々と

お会いできたのが収穫でした。

また、今年は実演と言いますか(内職と言いますか)

テーブルの端で「マイクロ点々入れ」をしていたのですが

こちらにご興味を持って下さる方々も。

 

▲こちらまだ下描き中・・・

 

「こんな小箱初めて見た」「こんな技法は知らなかった」など

あるいは既に古典技法をご存じの方とのおしゃべりなど

対話のきっかけになったようです。

 

2年目の課題としては・・・いろいろ沢山ありました。

こちらについては対策を考えるつもりです。

自分で作った物に値段をつけて

自分で対面で売るというのは

やはり一筋縄ではいかないものでございます・・・。いやはや。

 

今回のクチュールジュエリー展で

ひとまず小箱の行商はしばらくおしまい。

次は4月末に松屋銀座(わたしは在店できず失礼いたします)

9月には箱義桐箱店谷中店にて昨年同様の展示会を行う予定です。

 

 

さぁ、一息ついたらまた小箱を作ります!

そして額縁の修復と制作はいろいろプロジェクトが目白押しです。

いよいよ4月の新年度、やりますぞ!!

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。