diario
やっぱり天使が描いた天使 9月16日
今年2021年の秋もまた
「小さい小さい絵」展に出品する
ちいさなテンペラ模写を作っています。
黄金背景テンペラ画は、なんと言いますか
「描く」より「作る」がしっくりきます。
支持体の板を切り、ニカワを塗り
ボローニャ石膏を塗り磨き
ようやく下描きをしたら
ボーロを塗って金箔を貼り磨き
装飾を入れて・・・さて。
最後の最後に卵黄メディウムを作って
絵を描くのです。
描く作業は全体のほんの僅かなのです。
今回はフラ・アンジェリコの天使を
2枚作ることにしました。
フラ・アンジェリコは学生時代から
ずっと何度となく模写していますが
その度に新たな発見があって驚きます。
まぁわたしの観察眼が及ばない
と言う証拠でもありますけれども。
初心に帰る、原点回帰です。
今回下描きをしていて思ったのは
フラ・アンジェリコの描く人物(天使含む)は
三白眼が多いような気がする。
一般的に三白眼ってあまり人相が良くない
きついイメージを与えがちですけれど
フラ・アンジェリコの絵は
その三白眼から、厳かさや人間を超えた者
としての表現を感じたりしています。