diario
Firenze 2020-23 8月19日
先日、額装したイタリアの
古い鉛筆デッサンをご覧に入れましたが
あのデッサンはおそらく彫刻師が
これから作る作品の下絵として
描いたものと思われます。
ベッドのヘッドボードかドア
あるいは大きなタンスの扉など・・・
フィレンツェのわたしの彫刻師匠
グスターヴォさんの工房でも見せてもらいました。
▲背の高いグスターヴォさんが
隠れてしまうような大きさ。
このデッサンですでにひとつの作品になっている。
これはテーブルのデザイン画。
実物大なのかもしれません。
側面からの図がメインで、左右には
真上から見たデザインも描かれています。
彫刻は、頭の中で完成した姿を
3Dの立体図で頭に入れておく必要があります。
こうしたデッサンでイメージを膨らませ
頭の中で、ありとあらゆる角度からの
姿を具体的に「見える」ようにしないと
実際に彫り進めることはできません。
そしてこうした図は、ご注文主に
完成した姿を理解してもらうためにも
必要なものです。
▲工房の片隅に会った作品。
「これの絵もあったはずなんだけど・・・」
と探してくれましたが見つからず残念。
縦60㎝はあるような作品でした。
このサイズを彫るには男性の力が必要!
彫刻師は絵も描けなくてはならぬ。
その点、ミケランジェロは
どちらも天才だったわけですね。
じゃぁレオナルド・ダ・ヴィンチが
彫刻をしたらどうだったんだろう??
と想像してみたりして。
きっと繊細で神々しく美しくて
この世の物ならぬような彫刻作品が
生まれていたのではないでしょうか。
ただ彼は他にしたいこと、すべきことが
ありすぎたから彫刻をしなかった
と言うだけで・・・。
見てみたかったなぁ、と思います。