diario
Firenze 2020-21 6月14日
先日のパラティーナ美術館でのお話のつづき。
ラファエロなどの有名どころも
当然ですけれども画集で見るのとは
色の深みも迫力もなにもかも
別世界の美しさなのです。
▲ラファエロ「小椅子の聖母」目がくらむ。
▲いわゆる「カルトッチョ」額縁。
これもフィレンツェらしい額縁です。
絵と合ってるのかな・・・というのは
余計なお世話ですか。
それにしてもこの美術館の派手さ。
赤い壁に保存状態の良い金の額縁
そこに絵画の発するエネルギーが加わり
なんと言いましょうか
心身ともに体調が良くないと吹き飛ばされます。
ある大広間にたどりつきましたら、あれ⁈
空っぽの額縁があるではありませんか。
これは確か、カラヴァッジョの作品の
額縁だったような記憶です。
この後3月、ローマでカラヴァッジョの
大回顧展が開催予定だったはず。
記憶はあやふやです。
いやぁ、こう言っては何ですが
空の額縁は絵が無いから額縁に集中できて
わたしなどには悪くなかったりして。
絵を見たかった方には残念ですけれど。
そして思い出しました。
数日前にボーボリ庭園から見えた様子
ピッティ宮殿の裏側の作業が見えたのですが
なにやら大きな作品を運び出していました。
なるほどね~ここからこんな風にして
作品の搬入出をしているのか!と
写真を撮ったのですが、おそらくは
この額縁に入っていた作品がちょうど
運び出されるシーンだったのかな、と
思いました。
この絵、もう今は自宅(つまりこの額縁)に
帰ってきて、のんびりと高いところから
眺めて暮らしているのでしょう。
ようやく美術館も再開しましたから
お客さんが戻ってきて、絵も額縁も
喜んでいるに違いありません。