diario
大切な「よしはる彫刻刀」 4月26日
石膏を塗り終わり、乾いたら
石膏の凹凸を整えるために
紙やすりで磨くのですが、
今回のような彫りが細かい場合は
彫刻刀などで再度彫り起こすこともあります。
リカットと呼ばれる作業です。
▲こちらまだ石膏を塗っております。
特にこの額縁、オリジナルは
17世紀ヴェネト地方(ヴェネチアがある場所)
で作られたのですが、それはそれは
キリリとシャープなラインなのです。
デザインが曲線と花々でロマンチックですが
シャープなラインで引き締まっていて
それを再現したいのでございます。
上の写真、リカットに使っているのは
小学校時代に図工で使った学童用彫刻刀。
物持ちが良いにも程がありますな。
裏側にはマジックでデカデカと
名前が書きこまれております。
おそらく4年生で買ってもらったのでしょう。
石膏を削ると彫刻刀が傷むので
リカットには専用の彫刻刀が便利です。
学童用ですので切れすぎず丈夫ですから。
思えばこの「よしはる彫刻刀」で
ずいぶんいろんなものを作りました。
図工では自分の肖像浮彫りや木版画、
中学生になってからは消しゴムはんこ、
高校の美術クラブでは壁掛け木彫時計・・・
そして今も現役なのですもの
わたしの長い長い仲間です。
ネット検索してみたら、この「よしはる」は
いまも同じデザインで販売されていました。
ただ箱は紙からプラスチックに変更。
この部分に時の流れを感じました・・・。