diario
Firenze 2020-10 11月23日
ローマへの日帰りの旅のつづき。
ローマは地下鉄があり、バスもたくさんありますが
なにせよく知らない街ですのでタクシーが一番です。
ギャラリーの住所を言えば真ん前まで行ってくれます。
さてさて、午前11時にギャラリーへ着きました。
ですが・・・閉まっている!
カントさんには時間をお知らせしておらず失敗しました。
てっきりお店のように開いているものと
思い込んでおりました。困ったぞ。
カントさんへはインスタづラムのチャットから
連絡したところ、あと5分で戻りますとのこと。
ひとまずほっとして、美しい内部を覗き込みます。
▲鼻息荒く窓から覗き込む。でも暗い・・・。
そうこうするうちに無事にカントさんが登場して
ギャラリーを見学させていただきます。
もちろん購入なんて出来ないことは分かっていましたので
せめてお時間頂戴するお詫びとして日本から
手土産を持って行ったのですが、正解でした。
想像以上に桁が違う。
なにせ、展示されている額縁のレベルが超一級品ばかり。
なんと言ったらよいのでしょうか、尋常ではないのです。
上写真の祭壇型額縁は1500年代にフィレンツェで作られたもの。
来歴もほぼ分かっている由緒正しい額縁です。
そして既にご売約済みでした。
誰もが知る大きな美術館の、おののくような有名絵画が
納まる予定だとか。(はっきりお伝えできずすみません。)
わたしの大好きな、ちいさな祭壇型額縁もたくさん。
1500年代から1700年代末、ルネッサンスからバロックの
さまざまな装飾が施された額縁が美しく並んでいるのです。
本や美術館でしか見ないような額縁がずらり。
ここはどこ、天国ですか。
以下、素晴らしいとしか言いようのない額縁をご覧ください・・・。
わたしがあまりに興奮して青くなったり赤くなったりしつつ
必死で見ていると、カントさんは「触っていいよ~」などと
気軽に言いつつ説明してくださるのでした。
どこそこ所蔵のレオナルド・ダ・ヴィンチを入れた
額縁は僕のところのだよ~とか、そんなお話も。
レオナルドの額縁・・・そうですか。ああ仰け反りそう。
近くから遠くから眺め、裏側も見て彫り跡も見て
触って撫でて、こっそり匂いも嗅いだりして!
そして貴重な本も見せていただいたり、
どうしよう、もう嬉しすぎて倒れそう。
鼻血が出なかっただけ良かったのかもしれません!
わたしの額縁の世界なんてほんのほんのわずか。
世界のレベルに触れて、あまりの広さと重さに
押しつぶされそう、飛ばされてしまいそうです。
だけどとても深い感動を得ました。
La Cornice Antica di Fabrizio Canto