diario
cassetta-1 つづき 10月26日
16世紀のフィレンツェで作られた cassetta 額縁
そのレプリカ制作のつづきです。
先日は四隅の点打ちによる装飾を終えたところまで
お話しましたが、今日から中央部分のグラッフィート
つまり絵具の削り出し装飾と言いましょうか、
こちらを開始いたします。
マスキングしていた部分、そして金箔の上に
黒の卵黄テンペラを塗ります。
▲またもや黒と金の組み合わせ。
なんだか一気に派手になりました・・・。
絵具が乾きましたら、チャコペーパーを使って
下描き模様を転写いたします。
(黒地にはパステルカラーのチャコペーパー転写が
見やすくて便利です。)
そしていよいよ絵具の削り出しです。
▲額縁右にあるGペンを使って
金箔の上の黒テンペラ絵具を削り落とします。
絵具の下から美しい金が見えてきます。
いやもうほんと、この楽しさと言ったら!
ひとりでニヤニヤ、眺めてはよろこび、
また作業に戻るの繰り返しなのです。
この削り出し作業は、少々間違えたとしても
また黒テンペラで補彩して削り直せば大丈夫。
やり直しの利く技法なので気持ちも楽ちん!
細かい作業が苦にならない方には
ぜひともお試しいただきたい技法です。