diario
cassetta-1 10月15日
最近はどうも彫刻した額縁ばかり気になって
摸刻もはかどっていたのですけれど
気分を変えて平面的な装飾をしようと思い立ちました。
16世紀半ばのイタリア・フィレンツェで作られた
美しい額縁のレプリカです。
「a cssetta」というスタイル。カッセッタとは
イタリア語で箱を指しまして、つまり箱型の額縁です。
木地を組んで下ニカワを塗って、ボローニャ石膏。
ここまでは先日の「留め切れを作る」で
ご紹介した木地なのですが、この木地に
装飾模様の下描き線刻を入れてからボーロです。
これもいつも通りの作業。
金箔を貼り磨き、いよいよ装飾の開始です。
この額縁、形はシンプルなのですけれど
小さい世界に装飾がぎゅっと詰まっています。
四隅には点打ち、中央にはグラッフィートと
さらに点打ちの両方が入るという凝りようです。
いやもう、楽しくて楽しくて!
▲オリジナル額縁の装飾拡大写真。ぎっちりです。
まずは四隅の点打ち作業から開始します。
相変わらず「目が、目がぁ~・・・」と
眩しさに耐えつつ、ひたすらに何千何万
(大袈裟ですかな)と点を打つ2日間
ようやく四隅の装飾を終えたのでした。