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サンソヴィーノの双子 自称ジォットの弟子として 9月10日

 

いよいよ箔作業をいたします。

この額縁、オリジナルは全面金箔が貼られていますが

今回はアレンジで金箔と黒色の組み合わせにする計画。

 

どこを金にしてどこを黒にするか検討・決定しまして

ひたすらに箔を貼ります。

ちいさな額縁ですので、使った金箔は4枚+αでした。

▲こちら参考にした額縁は全面金箔。

 

そしていつものように夜なべをしてメノウ磨きです。

必要部分だけ磨いたあと、コットンで強めに拭くと

ボーロに残った余分な箔が取り除けます。

▲とはいえ黒にする予定部分にも箔が残っています。

 

今回の悩み、といいますか以前からの悩み。

金と色の組み合わせのデザインの場合、余分な金をどうするか。

色で金を塗りつぶすか、きちんと取り除いてから色を塗るべきか。

それが問題なのでございます・・・。

以前はボーロを箔部分にだけ塗り、余分な金は取り除き

2手間多く作業をしておりましたけれど、今回は思い切って

もう全面にボーロを塗っちゃって、余分な金は塗りつぶしちゃう!

 

なぜかと言うと。

2018年フィレンツェに行った際に訪れたホーン美術館

ジォットの作品を見たからなのであります。

▲ホーン美術館所蔵ジォット作「聖ステパノ」

 

色々な角度から見ていたら、頭の一部分は箔の上に

描かれているのが分かったのがわたしの大発見でした。

いちいち箔を取り除かず、気にしないで描いてしまう。

そうか、まぁそりゃそうかもね・・・と納得したのでした。

(マスキングテープも紙やすりも売っていない時代)

 

この発見といいますか、ジォットから学びまして

自称ジォットの弟子のわたしとしては箔塗りつぶしに

トライすることを決めました。

 

次回は「ジォット秘儀(?)塗りつぶし大作戦」決行です。