diario
サンソヴィーノの双子 自称ジォットの弟子として 9月10日
いよいよ箔作業をいたします。
この額縁、オリジナルは全面金箔が貼られていますが
今回はアレンジで金箔と黒色の組み合わせにする計画。
どこを金にしてどこを黒にするか検討・決定しまして
ひたすらに箔を貼ります。
ちいさな額縁ですので、使った金箔は4枚+αでした。
▲こちら参考にした額縁は全面金箔。
そしていつものように夜なべをしてメノウ磨きです。
必要部分だけ磨いたあと、コットンで強めに拭くと
ボーロに残った余分な箔が取り除けます。
▲とはいえ黒にする予定部分にも箔が残っています。
今回の悩み、といいますか以前からの悩み。
金と色の組み合わせのデザインの場合、余分な金をどうするか。
色で金を塗りつぶすか、きちんと取り除いてから色を塗るべきか。
それが問題なのでございます・・・。
以前はボーロを箔部分にだけ塗り、余分な金は取り除き
2手間多く作業をしておりましたけれど、今回は思い切って
もう全面にボーロを塗っちゃって、余分な金は塗りつぶしちゃう!
なぜかと言うと。
ジォットの作品を見たからなのであります。
▲ホーン美術館所蔵ジォット作「聖ステパノ」
色々な角度から見ていたら、頭の一部分は箔の上に
描かれているのが分かったのがわたしの大発見でした。
いちいち箔を取り除かず、気にしないで描いてしまう。
そうか、まぁそりゃそうかもね・・・と納得したのでした。
(マスキングテープも紙やすりも売っていない時代)
この発見といいますか、ジォットから学びまして
自称ジォットの弟子のわたしとしては箔塗りつぶしに
トライすることを決めました。
次回は「ジォット秘儀(?)塗りつぶし大作戦」決行です。