diario
シルヴァーノのカルトッチョ 4 さらに考えた結果 6月11日
悩みが尽きないシルヴァーノのカルトッチョ木地です。
いつかこの額縁木地を見本にして摸刻したいと
企んでいるわけですが、それには木地のままが良い。
だけど。
シルヴァーノ氏はこの木地を彫るときに
石膏を塗ってボーロを塗って金箔で仕上げるという
次の作業を考慮していたはずです。
彫りの深さは仕上げによって決まるのですから。
ということは、やはりこれは本来の目的通りの
箔仕上げにするのがベストだろう、との結論に至りました。
やれやれ、悩みすぎましたけれど。
そうと決まればまずは下ニカワを塗りまして
▲目留めのためにウサギニカワを木地に塗ります。
濡れ色になりました。
かなり薄く溶いたボローニャ石膏溶液を
これまた薄く塗り重ねます。
とにかく液溜まりができないように
全体の厚さが均一にムラなくぬれるように
水分の表面張力を利用して塗ります。むずかしい。
▲石膏液の濃度は生クリームくらい。
もちろん泡立てる前の生クリーム。
細めの丸筆を使います。
4層塗って終えました。
これ以上でもこれ以下でもない、と思える厚さ
・・・のつもりです。
つぎは恐怖の紙やすり作業です。