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振り返って思い出した 5月11日

 

金箔を磨き終えてあまりの派手さにおののいた

バルディーニ美術館所蔵額縁の摸刻は

すこしの古色を足して完成しました。

ぎんぎらぎんの金箔がおちついて

彫刻の凹凸、陰影がより見やすくなりました。

 

今回はオリジナルの額縁の雰囲気を追って

磨り出しはしていません。

古色用のワックスを薄く塗って磨いておしまいです。

後日に虫食い穴をまねて作るかもしれません。

 

裏には特別な吊り金具を付けました。

イタリアの友人から譲っていただいた鉄の吊り金具は

鍛冶仕事で手作りされた現代のもの、

釘はイタリアの数百年前のものをあわせました。

▲本当に古い吊り金具のよう。

 

正面から吊り金具の茶色いあたまがひょっこり見えて

なんともかわいいくてたまらんのです。

 

印象が強くて、あまり需要は無さそうな額縁ですけれど。

どうしてこの額縁を作りたいと思ったのだったかなぁと

振り返ってみたのですが、

この強烈な力強さが感じられるデザイン

内側から外側にむくむくとあふれ出すような

「末広がり感」に惹かれたのだ、と思い出しました。

 

「works」内「classical」にこちらの額縁をアップいたしました。

どうぞご覧下さい。