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小箱のたのしみ 3 4月02日

 

先日ご覧いただいた小箱制作のつづきです。

ピカピカに磨き終えて刻印を打ったら

グラッフィート装飾のためにテンペラ絵具をのせます。

グラッフィートとは、磨いた箔のうえに

テンペラ絵具を塗り、絵具が乾いたら

細く尖らせた木製の棒(竹串なども可)で

絵具を掻き落として下の箔を見せるという技法です。

 

さて、箔の上にテンペラ絵具をのせるにあたり

とにかく同じ厚さになるように、というのがコツ。

ヒタヒタに絵具を塗るというか置きます。

卵黄の量は・・・まぁいつもと同じくらいで大丈夫。

今年イタリア滞在中に見たグラッフィートは

いままでわたしが行っていたよりも

絵具層が分厚い、ということが分かりました。

ですので、ちょっと今回は厚めにこってり

絵具をのせることにしました。

ちなみにテンペラ絵具は乾くと卵黄が

酸化重合して水には溶けなくなり

一度乾いた絵具を使うことはできませんが

ラップをしてさらに密封容器に入れておくと

3~4日は使うことができます。

その場合、卵黄に防腐剤を入れることを忘れずに。

▲混色して作った絵具はグラッフィート修正用に保存。

 

絵具が乾きましたらいよいよグラッフィートで

装飾模様を入れます。

これがまた楽しいのですよ。