diario
額縁の作り方 24 線刻で模様を入れる 10月09日
このKANESEIブログで一番ご覧いただいているのが
「額縁の作り方」なのは、やはりそうなのかな
という気持ちでおります。
額縁にご興味を持ってくださる方が
おひとりでも増えれば!と願いつつ。
今日の「額縁の作り方」は線刻です。
▲細い線で入っている模様は線刻で入れています。
ボローニャ石膏を塗り磨いたら模様を下描き。
そして線で模様を彫るように入れます。
わたしが使っているのは、エッチングのニードルと
ドライバーセットに入っている千枚通しです。
細い線はニードル、太い線は千枚通しと使い分けて。
▲釘を加工した道具を作っても可。先端が円錐形であることが大事。
穴あけのキリのような角錐形ではなくて円錐形がベストです。
今回は模写作品を入れる額縁にとりつける
ライナーにタイトルと名前を線刻しました。
ヴィクトリア時代やラファエル前派のころ
額縁に文字を装飾することが流行しました。
当時の額縁にある美しくそろって凹んでいる文字は
おそらく刻印(金属の活字(文字型)を打つ)
で入れてあるのではないかなぁと思っています。
これはわたしの想像です。まだ調べていません。
▲ひとまず細く入れてから、すこしずつ太くしたり修正したり。
さて今回は小さな文字を線刻で入れねばなりません。
活字は持っておりませんので・・・。
文字を装飾に入れるのは昔から大好きですが
じつは文字の線刻ははじめてでして。
ちょっと練習したりしたのですけれど、
結局のところ定規を使ったりするよりも
息をつめて丁寧にフリーハンドで刻むのが
比較的きれいにできることがわかりました。
とはいえ、文字線刻に関しては改善の余地大いにあり。
ニードルの線がきれいに出なくなったら
紙やすりでニードル先端を磨いて整えます。
この技法は線の美しさが命です。