diario
ボーロの持つ魅力 6月19日
いま Atelier LAPIS のMさん制作中の
彫刻額縁が佳境を迎えております。
こつこつと丁寧に作り続けてきた木地に
銀箔を貼ろうということで準備を始めました。
石膏地に黒ボーロを塗ったのですが・・・
白い石膏地のときは可愛らしさが感じられましたが
黒にすると印象は一変します。
▲ボーロ塗り中。まだ白が透けていますが
このあと漆黒になりました。
これがもうあまりのカッコ良さにほれぼれ。
力強さと優しさを兼ね備えたような雰囲気です。
黒髪の精悍な青年、でも少年の面影も残る、というか!
ボーロ(箔下地)には伝統的に赤、黄色、黒があり
そのどれもがとても美しい色です。
粘土ですので土の暖かさが感じられます。
額縁に興味の無い友人も、ボーロの色を
褒めてくれたことがあったのを思い出します。
土系の顔料をニカワで溶いても何かが違う、
この雰囲気はやはりボーロ特有と言えるのでしょう。
以前から彩色にボーロを使うことも考えましたが
今回Mさんの額縁を見て、改めてボーロのもつ
色の美しさにハッとさせられました。
Mさん、銀箔をやめてボーロ仕上げにするか
現在ご検討中。
わたしもボーロ彩色の仕上げを考えてみよう・・・
問題はニスですな。いや、ワックスか。
フフフ。楽しくなってきました。