diario
Firenze 2018 tempo calma №7 3月22日
ホーン美術館訪問のつづきです。
2階には道具の展示室もありました。
手に取って眺めたいほど楽しい展示です。
どれもこれも当然ながらすべて手作り。
鍛冶屋、細工師、銀職人、さまざまな
専門職人が腕を振るった一品なのでしょう。
製図の道具コーナーには、わたしたちが
いまも日々使うような道具がありました。
三角定規や指矩、分度器にコンパス。
そのどれも美しい装飾入りです。
実用するには必要のない装飾ですけれど、
ひとつずつデザインし、彫って磨いた
職人さんがいたことに感動しました。
ここにもいました、道具を可愛くしたい人が。
今のように道具を手軽に手に入れることが
無かった時代、きっとこの定規は一生もの。
丁寧に装飾を入れることに、これらの
道具を大切に作り、大切に使った気持ちが
籠められているように感じます。
いにしえのイタリアの職人さんと
「やっぱり道具は美しくなきゃね~」なんて
微笑あって意気投合した気分でした。