diario
掃除は大事だよ。 3月06日
以前、油彩画の洗浄のときにも
お話したのでしたが
額縁修復にもまた、掃除(洗浄)は大切です。
ドライクリーニングで十分な場合もありますが
今回はカビの跡があったり
濡れ色の汚れが溜まっていますので
水分で汚れを取り除く計画です。
まずは水に対するテストを行います。
結果を確認してからいざ。
竹串にコットンを巻いて綿棒をつくり
ほんのすこし水で湿らせて
転がすようにして汚れを巻き取ります。
そして十分に乾燥させます。
写真は上2枚が洗浄する前
下2枚が洗浄した後の様子です。
▲洗浄前
▲洗浄後
違いがはっきり判らないかもしれません。
でもなんとなく、ラインがくっきりして
もやもやとしたムラが減り
色つやが良くなったと見て頂けるでしょうか。
どの程度まで汚れを取り除くかは
お客様のご希望や作品とのバランス、
額縁の状態などで一概に言えませんが、
今回は「ほんのりスッキリ」で完了です。
この額縁は極端に汚れている訳でもありません。
もっとコテコテに汚れた額縁が
修復に来ることもあります。
▲汚れて取り換えたコットン。お見苦しいですが
「これだけ取り除けた」という記録です。
装飾の奥隅々まで汚れを取り除きたい!
という場合、違う道具と工程が必要です。
強い洗浄は額縁に与える負担も増えますし
「汚れをため込まない」が一番なのです。
これは家の掃除と同じことでございます・・・。
暮の大掃除が大騒ぎにならないように
今年こそマメに掃除をしたいと思いつつ。