diario
祭壇型額縁をつくる7 ボーロを塗る 2月07日
ようやく磨き終えた石膏地に
ボーロ(箔下とのこ)を塗ります。
ボーロはとても大切な下地剤です。
これが塗ってあるからこそ箔を水で置ける(貼れる)
そしてメノウで磨けるのですから
古典技法では欠かせません。
魚ニカワ1枚を前日の夜に250㏄の水に入れておき
ふやかしたものを翌朝に湯煎でとかします。
この魚ニカワでボーロを溶きます。
さて、まず彫刻、つまり凹凸のある部分に
黄色ボーロを塗りましょう。
そして彫刻の凸部分とその他の平らな部分にのみ
赤ボーロを塗ります。
ボーロ層が厚いと金をメノウで磨いた後の
輝きが増しますがコッテリした仕上がりに、
薄いと箔が着きにくいけれどスッキリした
仕上がりになります。
今回は厚めと薄めと塗り分けています。
濡れ色が消えて乾くまで待ちます。
なぜ凹部分には黄色ボーロしか塗らないのか?
金箔が貼りにくい凹に金箔と近い色を塗っておけば
金箔を貼りきれなくても目立ちづらい・・・
との理由で、伝統的にこんな風になっています。
そうは言ってもわたしは、金箔の貼り残しは
できる限り繕って仕上げるつもりです。
乾かす間にランチにしましょう。
1時間後、すっかり乾いたら金箔を置きます。
気持ち新たに大仕事に取りかかりますぞ!