diario
道具には合わせて作られた道具がある。 1月24日
わたしが日々使っている彫刻刀は
スイスのpfeil社製のシリーズで、
木槌で打って使えるのが特徴です。
いままで日本の木槌(キヅチ)、
いわゆるカナヅチと同じ形状で木製のものを
使っていたのですが、ようやく
ヨーロッパで彫刻に使われている
縦型と言うのでしょうか、そんな
木槌を手に入れました。
下の写真は左が Atelier LAPIS にある
筒井先生が揃えてくださったpfeil社の木槌、
右は作ってもらったわたしの木槌です。
ずいぶん前からLAPISにあることは知っていました。
「へんな形、使い勝手はどうなんだろう」と
長い間眺めていたのですが、使ってみたら
まぁなんと便利なのでしょうか。
手元を見ずに打ってもきちんと当たるし
木槌の重心が軸の延長上にあるので
振るのが楽なのです。
さっそく「マイ木槌」をお願いしたのでした。
なるほどなぁ、ヨーロッパの彫刻刀には
ヨーロッパの木槌が合うのですなぁ。
そして日本の鑿(のみ)にはきっと日本の木槌で
打つのが一番良いようになっているのですね。
彫刻刀(鑿)のおしりの形状や重さそれぞれ
違いがありますから。
合うように作られて何百年も使われているのですから
当然といえば当然なのですけれど。
真新しい木槌、これから使い込んで
凹みや艶が出てきてくれるのが楽しみです。