diario
頼むことが出来るようになったら 5月16日
わたしは幼い頃からひとりで催し物に参加したり、
友達と遊ぶけれど、ひとり遊びも好きで飽きないという
「ひとりが基本」の性格で、今もあまり変わりません。
ですのでKANESEIも基本的に、お客様との打合せ、
デザイン、木地作りから完成、納品まで
ほぼひとりで行っています。
もちろん材料や既成の竿を購入はしますけれども。
ですがここ数年で、他の方の技術をお借りして
わたしのデザインした木地を作って頂く
「発注」という機会が増えてきました。
KANESEIが受注する額縁の内容や
数が向上してきた、とも言えるでしょうか。
なぜかずっと思い込んでいた
「自分の持つ技術と既存の材料で完成させられるだけの
仕事しかできないんだ、自分でやらないと
いけない義務と不安」という考えから解放されて、
「この額縁を完成させるのに必要な技術と材料が
わたしに無いなら、できる人に仕事としてお願いすればいい。
そうすれば作ることができる」を受け入れました。
我ながら遅すぎる気づきでしたが。
受け入れることで身心がとても楽になりました。
わたしの仕事、オーダーメイド額縁のご注文を頂いて作る、
という仕事も、お客様からみてみれば
「自分の思ったような額縁が欲しいから、
作る人に注文して(頼んで)手に入れる」のですから、
頼む、頼まれる関係がずっと前から身近にあったのでした。
互助、ギブ&テイク。
人間が生きる上の基本なのでした。