diario
額縁の作り方 15 彫刻木地に石膏を塗る 4月13日
先日ご覧いただいた彫刻木地に
ボローニャ石膏を塗りました。
今回のように彫刻で凹凸がある場合
平面やちょっとした曲面に塗るときとは
すこし勝手が違います。
いつものように塗ると凹部分に石膏液が溜り
彫刻を美しく表現するのがなかなか難しい。
ではどのようにするか?
今回ご紹介する塗り方も、わたし個人の
経験からのお話ですので、参考程度にお聞きください。
少々薄い石膏液を作るところから始めます。
いつものニカワ液(水10:兎膠1)に
石膏をふり入れて石膏液を作りますが
いつもの石膏液よりも6~8%程度石膏を減らします。
そして出来上がった石膏液を60℃程度
「けっこう熱いな」と思うくらいまで
湯煎で温めます。
ちなみに兎膠は70℃以上になると
煮えて接着力が無くなってしまいますから
ご注意ください。
そして温まった石膏液に、筆にひとすくいの
ぬるま湯を足して下からゆっくり混ぜましょう。
これを下ニカワを塗った木地に、丸筆を使って
手早く丁寧に塗っていきます。
凹みに液溜りができないように。
塗り残しがないように。
凹も凸も、できるだけ厚さが同じになるように。
いつもより薄い層を3~4回塗り重ねます。
KANESEI石膏塗りのスローガン
注意深く丁寧に、でも手早く!!
これに尽きます。
石膏を上手に塗ることができれば
その分、つらい石膏磨きの労力も減ります。
がんばりましょう!