diario
額縁の作り方 番外& Atelier LAPISの様子から 2017年12月 12月15日
今日はMAさんの古典技法箔道具作りをご紹介します。
古典技法の箔作業で使う道具は独特で
一般的な画材店や国内の箔屋さんでは購入できません。
でも自分で作ることができるものもあります。
MAさんは箔盤作りに挑戦です。
(箔盤あるいは箔床、箔台。クッション状で
箔のまな板のようなものとお考えください。)
必要な材料、A4サイズ程度9㎜厚のシナ合板、ガンタッカー
脱脂綿、太鼓鋲、革、テープ (革か布どちらでも)を揃えます。
革は牛か羊、厚すぎず薄すぎず、色はお好みで。
さて、まず脱脂綿を3枚分切ります。
2枚は板のサイズ、1枚は1センチ四方小さくした脱脂綿を切り
板サイズの2枚の間にひと回り小さい1枚を挟みます。
以前、サイズの違う脱脂綿をピラミッド状に3~4枚
重ねると習いましたが、試した結果
あまり段差が無い方が使いやすいように感じます。
つぎに革のスエード側を表にして
脱脂綿と板を重ねたものを包みます。
裏からガンタッカーで打ち付けましょう。
革をしっかりと引張ってきっちりと。
この革の張りが甘いと箔を上手に切ることができません。
キャンバス張機やペンチで引張っても良いでしょう。
箔ナイフを差し込むベルトも付けましょう。
今回は革の端材を利用しました。
側面周囲にテープを巻いて太鼓鋲で留めます。
これは装飾でもありますが、側面は傷みやすいので
ガードの役目もあります。
そして紙やすりをかけてスエードの毛を整えます。
毛足をある程度短くして、表面を滑らかにします。
仕上げにベビーパウダーを磨り込んで完成です。
自分で作った道具は愛着がわいて、箔作業も楽しくなりますよ。
製作のコツは革をしっかり引張ってタッカーを打つこと
そしてタッカーは隙間を開けず細かく打つこと、です。
どうぞお試しください。