diario
本物の輝き 2月02日
ついこのあいだお正月だったと思ったらもう2月ですって!
早すぎてドキドキハラハラしています。
額縁修復で、いちばん華やかで楽しいけれど
いちばん神経が磨り減るのも補彩と艶合わせ、でしょうか。
というのも、あまりやり直しがきかない作業でもあるから。
以前にもお話しましたが、金箔を使った額縁の補彩に
必ずしも金箔を使うわけではありません。
金箔を使うことの方が稀なくらいです。
今回の額縁も、純金箔の水押しメノウ磨き仕上げでしたが
補彩には純金粉を使っています。
ゴールドフィンガーやアクリル等の金色の色材はありますが
純金の輝きが強い額縁には、やはり補彩にも純金が必要です。
これまた臨機応変に。
モノクロですが、下は修復前の状態。
装飾がごっそりと欠け落ちています。
クリーニング前なので金の輝きも曇っています。
クリーニング、整形後にボローニャ石膏をかけました。
オリジナルと同色のボーロを塗って、下色を入れてから
純金粉を使って色と艶を合わせます。
影や凹部分には顔料やワックスも使って古色を入れて仕上げ。
金粉は金箔とおなじようにメノウで磨けます。
(ボローニャ石膏等下地とボーロは必須です。)
どんなに似せても、本当の純金の輝きとツヤは
純金以外には出せない物なのだ・・・とつくづく思います。