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小さい小さい絵展 2016 + 猫の絵画展 11月28日

 

2016年は残すところあとひと月とちょっと。

早いものです。

今年の暮もまた「小さい小さい絵」展に出品いたします。

今回はいつもの小さい絵展にプラスして

猫の絵画展も同時開催です。

先日ご覧いただいた猫のテンペラ画を展示予定です。

池袋にお越しの際は、どうぞお立ち寄りくださいませ。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

tiisai2016

小さい小さい絵展 猫の絵画展

池袋東武百貨店 アクセス

 

作っています 11月24日

 

KANESEI特製の吊金具のご注文

ありがとうございます。

ただいま制作中です。

 

形ができましたよ。

turikanagu

穴もあきました。

turikanagu2

 

もうしばらくお待ちくださいませ。

 

前方後円墳、なんて呼ばれています。

そういえばそんな形・・・ハハハ。

 

さよなら天使 11月21日

 

夏から修復に取り掛かっていた祭壇型額縁です。

翼の折れた天使の入院生活もようやく終わりました。

完成までの様子は左下のカテゴリー「修復」からご覧ください。

下の写真の右が修復前、左が修復後です。

写真の知識・技術不足による色の違いはご容赦ください・・・。

angejo-tobe-1-horz

天使部分もさることながら、柱上部のまるまる無くなっている装飾、

屋根部分の端先がすっかり欠け落ちていますし、

小さな四角い装飾もいくつか無くなっていたり。

また写真には写っていない側面や下部にも欠損が沢山ありました。

なんとか復元できたように思います。

 

額縁の装飾修復は、部分ごとに注視すると

オリジナルと復元部分の違いばかりが目についてしまいがちですが

すこし離れてゆっくりと全体を見て、

違和感が無いようにすることが最終目的です。

出来たばかりのようにぴかぴかにもしません。

古い額縁を新しいように装っても、土台が古いのですから

まるでお年寄りが若作りをしたような違和感が生まれます。

(この喩えは私個人の印象です、お許しください)

でも装飾の下の木地部分、場合によっては絵の入る内側も

しっかりと整えて、様々な新材料を使って改造もして

額縁本来の目的のひとつ「作品を守る」ことができるように。

修復を終えた額縁は、大切にされ、おだやかに時代を経た

趣が再現できているように・・・と思いつつ作業しています。

 

天使ちゃん、お疲れ様でした。

どうぞ末永くお元気でお過ごしください!

 

 

№88 Fujiwara No Okikaze 11月17日

 

イタリアのお土産でいただいたチョコレート“Baci”は

イタリアのキオスクでも一粒ずつ売っているような

なじみ深いお菓子です。

baci-2

“Baci”はイタリア語で「キス」の意味だからでしょうか

中には愛のメッセージが一枚入っています。

今日気づきましたが、箱には“Baci”複数形、

チョコレート一粒ずつにはちゃんと“Bacio”単数が印刷されています。

「箱にはキスが沢山入っている」のですものね。

 

わたしが食べたものに入っていた紙片には

“Quanto è grande il mio amore? Prova a contare le onde.”(伊)

“How mauch I love you? Count the number of waves.”(英)

No.88  Fujiwara No Okikaze

とありました。

「我が恋を知らむと思はゞ田子の浦にたつらむ波の数をかぞへよ 」

後撰和歌集にある藤原興風の詠んだ歌です。

イタリアのお菓子に日本の恋の和歌が入っている・・・とても嬉しいです。

イタリアの感覚ではどう受け止められているのか感想も気になります。

 

それにしても、上の和歌を訳すとこうなるのか!

なるほどなるほど。これまた興味深いです。

海外の方は「田子の浦」はご存じありませんからね。

ちなみにイタリア語で日本の古文にあたるラテン語に機械で訳すと

“Quantus est amor meus? Numera fluctus.”

現代イタリア語より短くなって、

より和歌に近い雰囲気に感じます。

 

 

Atelier LAPIS(アトリエ ラピス)の様子から 2016年11月№1 11月14日

 

作家のSUさんは、LAPISでは古典技法での

とてもクラシカルな額縁を制作しつつも

ご自分の展覧会用、作品をご購入下さったお客様の為の

額縁も同時に作っていらっしゃいます。

 

今回は購入したシンプルな細い木地を削るところから。

lapis2016-4

彫刻刀でおおらかに、気持ちの赴くままに

ザクザクと削ります。

 

そして濃紺に塗った後、作品とマットも入れて

同時に装飾を入れています。

金と銀の絵具で、光が飛び広がるイメージで。

su-cane

額縁と作品が一体になって、個性あふれる作品が完成しました。

 

額縁作家やお店で、いわば他人の意見も交えて

額縁をオーダー制作するのは

より広いパターンの展開が望めますが、

こうして作家ご自身で額縁も全て完成させるのは

「その人の世界」が観る人により強く伝わる方法です。

 

SUさん、素晴らしい額縁を完成させてくださり

ありがとうございました!

 

 

入院中の天使 飛び立つのももうすぐ、なはず。 11月10日

 

「まだ終わってないの?!」とのお声が聞こえてくるようですが

KANESEIで入院療養中の天使は、キラキラだった新しい箔部分を

オリジナルに近い色艶にする、ただいま仕上げ作業です。

angelo-2-1

飛び立つ助走中・・・と言ったところまでたどり着きました。

 

上の写真から半日作業後。

変化、あったのかしら。うー・・・。

angelo-2-2

箔の色合わせは難しいです。

自然光、室内電灯、光の当たる角度で色も艶も変わりますから。

もちろん写真でも変わります。

実物を観て、更に写真に撮って観ると客観的になれるようです。

うーむ、ううー・・・うぐぐ。

まだまだですな。

唸りつつ進めます。

 

 

金継ぎ 完成しました 11月07日

 

平和島骨董市で買った金継ぎ練習用のお皿は

先月の稽古でようやく作業が終わりました。

 

前回に蒔絵をした部分には

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翌日に余分な金粉をはらってから

「固め」の生漆を塗っておきました。

そして金継ぎ稽古の日に、固めたお皿と鯛牙を持って

いそいそと。

下の写真は金を鯛牙で磨いています。

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輝いている金は磨き終えたところ

暗い金はこれから磨くところ。

金粉は磨く前にはただの黄土色の粉に見えるのです。

 

ようやく完成しました。

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長くかかりました。いやはや。

入門者のわたしにはハードルの高い作業でしたが

とにかく目的である「練習」は大いにできました。

やってみないと分からないことばかりでしたから。

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金継ぎ練習はつづけます。

でもしばらくは小さな欠けや亀裂修理でコツコツと。

数をこなして漆に慣れていこうと思います。

 

はー。なにはともあれ達成感を味わいます。

 

額縁 お色直しもうひとつ 11月03日

 

今年3月に開催させていただきました

JAWA-SHOW(TOKYO画材ショー)でのワークショップに

額連でご準備下さった教材用額縁を

いくつか頂戴していましたのですが、

先日の「額縁 お色直し」で味を占めて

この額縁でも試してみました。

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下の写真右がオリジナルの額縁

左が加工後の額縁です。

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右のオリジナルの方が金が明るく華やかな雰囲気です。

マチエールのある作品が合いそう。

左の加工後は色と艶のトーンを落としたので落ち着いた様子。

先週木曜に完成した姿もご紹介しましたが、

夏に作ったゴッツォリの模写を入れました。

色を暗く、古びた雰囲気に加工しています。

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まだあといくつか、頂いた額縁がありますので

オリジナルの華やかな印象に合う模写も作ってみようかな、

と思っています。