diario
アラベスク?ルネッサンス? 9月28日
ルネッサンス時代にイタリア・トスカーナで作られた額縁の
代表的なスタイル「カッセッタ額縁」(cassetta 箱型額縁)を作っています。
両脇が立ち上がった形の木枠に、黒褐色や金のベースを作って
装飾模様-多くの場合は植物模様-を入れるというもの。
今回は額縁の本「LA CORNICE FIORENTINA E SENESE」から
シエナで作られた額縁デザインを参考にしました。
さて、模様を考えてトレーシングペーパーに描いたものを
木枠に写してから金で描き終わり、ようやく少し離れた場所から眺めたら
「むむ?何かが違う」
(ピントのずれた写真で失礼いたします。)
本などで見慣れてきたカッセッタ額縁と違う。
わたしが作ろうと思っていたイメージと違う。
勝手な印象ですが、どこかイスラム風?
アラベスク模様は入れていないのに不思議です。
気を取り直して脱アラベスク、目指せルネッサンス。
内側の端先を金にしました。
またわたしの勝手な印象ではありますが、
たったこれだけでアラベスクを脱したように思います。
一本の金。
入るか入らないかでこんなに印象が変わるのだ
と改めて感じたのでした。