top » diario

diario

格子窓の風景 あなたはだれ 5月18日

 

ルーヴル美術館展に出品されていた

クエンティン・マセイスの「両替商とその妻」。

mas

画像はルーヴル美術館展ホームページより  クエンティン・マセイス 《両替商とその妻》 1514年 musée du Louvre

 

北方ルネッサンスらしく寓意が様々籠められています。

天秤 聖書 そして手前に置かれた鏡には別世界がうつります。

 

十字架のような格子窓 青空の向こうには教会の尖塔。

そして赤い帽子をかぶって窓枠に手を置き

聖書を読みふける男の姿。

あなたはだれ?

louvre2

目の前では両替商とその妻が 今まさに天秤で計っているのに

まるで違う世界のひとのようです。

 

よく見れば 天井板やカーテンも描かれ

空の雲の表現も何もかも 手を抜かれた部分がありません。

小さな鏡の中の世界を緻密に描く集中力と画力。

でもきっとクエンティン・マセイスは

とても楽しみながらこの小さな世界を描いたに違いない!

と想像しています。