diario
つつがなく終わり あらたに始まる 1月15日
2015年もまたお正月最後のイベントがきました。
歌会始です。
今年のお題は「本」でした。
読む「本」はもちろん 日本の「本」でも1本2本の「本」でも良いのですが
やはり読む「本」を使った歌が多かったようです。
若い人は恋や現在・未来を 年配の方は過去の思い出を詠うのが
いつもの傾向ではありつつも やはり印象的なのでした。
節をつけて読み上げる「講師(こうじ)」「講頌(こうしょう)」という方々がいるのですが
その顔ぶれを見たり「その音から始めたら最後の音が低すぎて大変~」などと
心配をしたり(まったく余計なお世話ですが!)
また女性皇族の方々のドレス姿を拝見するのも楽しみの一つです。
でも毎年一番の楽しみは 皇后さまの御歌。
美しい言葉と まるで浮かんで見えるような情景は
毎年なにか心の奥がせりあがってきて掴まれるような
「ああ」とため息が出るような御歌なのです。
これを感動と言うのでしょうか。
発露よりもっと個人的な奥深い震えのような気持ち
まるで皇后さまと秘密を分かち合ったような気持ちになります。
番組の終わりにアナウンサーが毎年
「この歌会始で皇室のお正月行事がすべてつつがなく終わりました」
と言うのですが この「お正月がつつがなく終わる」という表現も
穏やかでありながら新しい年がきちんと始まる知らせようで
なんだかとても好きなのです。