diario
La nostalia in Italia 2011 Venezia -Viaggio “La più antica Venezia”3- 7月21日
イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -最古ツアー その3-
今回のヴェネチアの旅にサブタイトル「最古ツアー」を銘打ったからには
「最古の映画祭」の舞台となるリド島へ行かずばなりますまい。
最古のホテルに泊まり 最古のカフェでお茶をして
最古ツアークライマックスのリド島訪問の朝です。
通勤ラッシュにもまれながら船バスで向かいました。
朝霧の向こうにはサン・ジョルジョ・マッジョーレ島の鐘楼と飛行機雲。
そうこうするうちに どんどん霧が深くなります。
上の写真 見づらいですが霧の中で沖に浮かぶ杭があります。
これを目印に海上に道があって 船は進みます。
さて「ヴェネチア」「リド島」「映画」ときたらもう
ルキノ・ヴィスコンティ「ヴェニスに死す」しかありません。
アッシェンバッハとタジオの出会いの舞台となったホテル・デ・バンです。
もう40年以上昔の映画ですが タジオの象徴的な美しさと
死ぬ間際のアッシェンバッハの剥げ落ちた化粧顔の悲しさは
一度見たら印象に残って 忘れられません。
ふたりの出会いとなったホテル・デ・バンで朝のお茶をしましょう!
(さすがに宿泊は高根の花ですので。)
・・・と思いきや なんと改装中でした。
むなしく鉄格子を揺らしてみても 人っ子一人(作業の人さえ)いません。
リド島でのお楽しみがひとつ無くなってしまって これは誤算でした。
なんということでしょう。 茫然と浜辺を散歩します。
遠くから憧れの(でも改装中の)ホテル・デ・バンを撮影。
さて・・・シーズン・オフのリド島はとにかく人が少なくて
海風もとても冷たくて あまりの静謐さに茫然とします。
まるで「大昔の人の息吹がわずかに残る遺跡」のような とでも言いましょうか。
人影のない広い広い浜辺を散歩しましょう。
波打ち際は貝殻ばかり。
裸足であるいたら痛そう。
それにしても前後左右もちろん上下 人影がありません。
こうした「荒涼とした冬の海」はわたしの大好きなもののひとつです。
コートの襟を立ててポケットに手を入れて 考え事をする。
リド島の旅つづきます。