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La nostalgia in Italia 2011 Venezia -Mercato del pesce 2- 6月30日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -魚市場2-

 

リアルト橋の近くにある魚市場には 魚以外のお店も出ています。

まずは八百屋さんから覗いてみましょう。

手前にあるバットに入った白い輪切りは おそらく根セロリでしょうか。

10切れで6ユーロ。サラダにする?グリルにする?

奥のバットはアーティチョーク 10個で4ユーロ。

オレンジ色でビニールに入ったものはカボチャの角切りです。

どれもこれも下処理がしてあってとても便利!

上に渡したロープにバナナをかけるのもアイディアですね。

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つぎの八百屋さんも下処理済みのカボチャを売っています。

フィレンツェの市場にもあったかな?記憶にありません。

カットカボチャは1キロ3ユーロ50セント。

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そして足元には鳩がせっせと食事中でした。

あのカボチャの皮は彼らのお腹に収まるのですね。

最後には食べ残しも掃除されますのでご心配なく。

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こちらはフレッシュハーブがたくさん!

フェンネルにミント タイムが2種類 コリアンダーも。

隣の魚売り場の新鮮な魚をこのハーブとスープにしたら美味しいでしょうね。

それにしても 煮込み用の長いトマト1キロ3ユーロ50セント

わたしの好物ブロッコリーは1キロ3ユーロ・・・羨ましい価格です。

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さてお次は加工肉のコーナー。

建物内にお店がありますが窓から品定めができるようになっています。

ソーセージのお店 これまたわたしの好物 生ソーセージは1キロ10ユーロ90セント

唐辛子入り13ユーロ90セント 燻製ソーセージ14ユーロ90セント。

このお店は90セントにこだわりがあるようです。

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こちらはハムのお店。

豚リブの燻製ハム1キロ11ユーロ90セント 豚すねの燻製ハムも11ユーロ90セント。

加工肉のお店 ギリギリ90セントでお得感を出すのが

日本の「イチキュッパ!」に通じる心を感じました・・・。

それにしてもこのキャベツ半分は何でしょうか。つけあわせ?謎。

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さぁ最後は乾物店です。

左の黄色い箱は Pasta Locale  ローカルパスタ つまり地元産のスパゲッティ。

たしかにフィレンツェでは見かけたことのないパッケージです。

となりは乾燥ポルチーニ100gが7ユーロ20セント。

さすが本場でもポルチーニ茸は高価な食材ですね。

中央の干しトマトの右側も乾燥ポルチーニですがブロークンで割安です。

普段の食卓にはこれで十分! 地産パスタでポルチーニソース・・・良いですね。

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こうして市場を覗けば ヴェネチアの人たちが日々何を食べているのか垣間見えます。

新鮮なお野菜も魚介類も手頃にあって 魚介を食べることに慣れた日本人には

魚屋さんが少ないフィレンツェよりも長期滞在にも向いた街かもしれません。

 

 

曖昧な記憶と思い込み 6月26日

 

もう終わってしまいましたけれど 先週22日の日曜まで

東京都美術館で開催されたバルテュス展に行きました。

 

バルテュスを初めて知ったのは1993年秋に

東京ステーションギャラリーで開催された展覧会でした。

特徴的な厚塗りと艶消しな画面 時間が止まったような不思議な具象画。

感動・・・というか「びっくりした」が第一印象で そして

それ以来バルテュスはわたしの頭の中にずっと存在し続ける画家になりました。

 

今回の東京都美術館の展覧会で21年ぶり(!)に改めて見たバルテュス作品ですが

やはり自分の中でも21年が過ぎていたのだと実感しました。

21年の間でわたしが経験したこと 特に修復の仕事に携わるようになったことが大きいようです。

バルテュス作品や展覧会の感想を話しだしたら終わりそうもありませんが

もっとも21年の長さを痛感したことは 自分の記憶の曖昧さです。

 

1993年に買ったカタログと今回の展覧会で買ったカタログ

そして絶版になってしまいましたが 講談社「現代美術」シリーズの「Balthus」

そのすべてに掲載されている作品に「白い服の少女」があり 比べてみました。

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上から 1993年のカタログ 講談社「現代美術2 Balthus」 今回2014年のカタログ。

印刷が一番新しい2014年カタログの写真が一番実物に近いのではないかと思います。

でもわたしにとっての「白い服の少女」は「現代美術2 Balthus」の写真の

色と肌合いになっていることに気づきました。

展覧会後に実物を見た印象を思い返しても やはり変わらず・・・

 

そしてわたしの最も好きなバルテュス作品のひとつである「ランシャン」に至っては

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1993年の展覧会に東京ステーションギャラリーの煉瓦の壁に展示されていたのを

観た記憶があったと思い込んでいましたが カタログを見返しても展示記録はありません。

これも講談社の「現代美術2 Balthus」に掲載されていただけでした。

 

おそらくわたしはこの「現代美術2 Balthus」を繰り返し見過ぎて

頭に刷り込んでしまったのかもしれません。

「白い服の少女」の実物を観たばかりなのに もはや自分の記憶が

本の写真によるものなのか実際に観たものなのか判断が付かない。

「ランシャン」の130×162センチの大きな絵の前に立った自分を覚えている

と思っていたけれど それも違った。

 

なんて曖昧な記憶。

そして勝手な思い込み!

 

たまたまバルテュスの作品を見比べて気づきましたが

きっと他にも長い間に刷り込んだ自覚がない思い込みは沢山あるのでしょう。

自分に自信を失いつつ

ひさしぶりに見返した「現代美術2 Balthus」にまた引き込まれた午後でした。

 

 

 

bellの箱 6月23日

 

先日京都に行きました。

2日かかってようやく荷物の片づけと洗濯が終わりました・・・。

旅の模様はあらためてご覧頂こうと思っています。

 

さて 京都で自分のために買ったのは美味しいパンと この箱。

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京都市役所前からほど近く 偶然通りかかった ANTIQUE bell という

かわいらしい骨董店に立ち寄りました。

目的地に行く途中になんとなくお邪魔して そしてこの箱に会って

でも迷いつつお店を後にして・・・結局また戻って手に入れました。

旅先で見つけた古いものは 今を逃せばもう二度とふたたび会うことも無し。

 

裏を引き上げて開閉する仕組みです。

ラワン材ですしガラスは接着剤でビシャーと貼りつけてありますし

そう古いものでも高価なものでもありませんが なんだか可愛い。

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でも いつものことながら中に入れるものが決まりません。

アイビーは息が詰まるから可哀想ですし。

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マトリョーシカ。ちょっとこわい。

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自然乾燥のざくろ。理科室の標本風。

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何度も登場している我が家のアイドル 顔だけ天使ちゃん

窓辺にたたずむ風。でもどれも収まりが良くありません。

そしてどれも不気味・・・。

なにか良い物を探さなくては。

ちなみにお店では白く細い薄手の徳利を入れて展示してありました。

「白い縦長」がキーワードのようです。

または中に一段棚を付けて 縦長空間を仕切ろうかとも検討中です。

 

お店のサイトには 店主さんと店員さんそれぞれのブログがありますが

どちらも面白くて笑ってしまって お勧めです。

 

ANTIQUE bell

京都市中京区姉小路通御幸町東入丸屋町334

 

 

 

La nostalgia in Italia 2011 Venezia -Mercato del pesce- 6月19日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -魚市場-

 

ヴェネチアの旅では毎日海鮮を楽しみましたが

その美味しい魚介類の市場も訪ねてみました。

ヴェネチアの中心部分 リアルト橋のすぐ近くです。

時間がお昼近くなってそろそろ店仕舞いの露店もありましたが

なんとか駆け込み。

 

中央の柱にある黄色い看板には

「tutti venerdi baccala’ bagnato」とありますが

毎週金曜日にはホシダラを水で戻したものを売っています とのこと。

ヨーロッパでは金曜に肉を食べず魚を食べる古い習慣があるそうです。

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立ち飲み居酒屋バーカロで舌鼓を打ったバッカラ(ホシダラ)のチケッティは

こうした市場で売られている材料を使っているのでしょう。

http://www.kanesei.net/2014/02/06.html(バーカロのチケッティを食べたお話)

ちなみに右上の黄色い看板にはノルウェー諸島ロフォーテンで取れた塩鱈があるとのこと。

 

真ん中の赤い大きなものはカサゴの一種のようです。

スープにするのでしょうか。

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赤いエビ1キロ14ユーロ 茶色いエビ13ユーロ。

エビ1キロって何尾くらいあるのでしょうね?

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クロダイ1キロ9ユーロ カタクチイワシ1キロ4ユーロ。

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こちらのカタクチイワシもイワシも1キロ5ユーロ50セント。

うろこがまだついているほどピカピカです!

ささっとお刺身にして生姜で食べたらおいしそうです・・・。

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こちらはシャコがたくさん。

左上の茶色いぬめりのある大きな魚2匹には「gabilo」1キロ14ユーロとあります。

残念ながら辞書にはgabiloが載っていません。

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こちらは大きなカニ14ユーロ。

店主の女性の眼光の鋭さも見逃せません。

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ホテルに滞在する旅では美味しい食材をみつけても

指をくわえているばかりなのが残念です。

週単位で借りられるキッチン付アパートに滞在するのも良いかもしれません。

ちなみにこの市場には野菜売り場もあります。

次回はお魚以外の売り場をご紹介します。

 

 

Atelier LAPIS 午前のコース開始のお知らせ 6月16日

 

市が尾にあるAtelier LAPIS では

古典技法額縁制作と黄金背景テンペラ画の講座を

受け持たせていただいておりますが

7月から午前のコースも開始することになりました。

毎週月曜日 9時30分から12時30分まで。

午後のコースと同様に3時間です。

 

午後のコースはご好評をいただき ほぼ満席ですが

午前のコースは満を持して生徒さんを募集いたします!

 

ご家族がお出かけになった後に または 午後にご予定がある方

午前中のレッスンは一日を有効に活用できます。

どうぞまずは見学にお出かけください。

アトリエでお待ちしております。

http://www.kanesei.net/2013/12/04.html

 

詳しくは下記のAtelier LAPIS のホームページからお問い合わせください。

http://atelier-lapis.main.jp/?page_id=8

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箔切ナイフ どうかなどうかな? 6月12日

 

先日立ち寄った100円均一ショップで見つけたのは

木の持ち手にステンレスの刃がついたペーパーナイフ。

刃は持ち手にしっかり差し込まれ ビスで2か所留めてあり

なかなかしっかりした造りです。

これを100円で売ってしまうのですね・・・。

毎度のことながら驚いてしまいます。

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さてこのペーパーナイフですが 実は箔切ナイフに

転用できないかと思って購入してみました。

わたしが普段に使っている箔切ナイフと比べてみると

ひとまわり小さく 刃にも緩やかなカーブがあります。

でもその分 小回りも効くし携帯にも便利かもしれません。

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というのも 西洋の技法である水押し箔に使う道具を

日本で手に入れようと思うと 輸入品を高額で買うか

ヨーロッパから個人で取り寄せるか 自分で作るか なのです。

 

そしてなにより わたしの額縁師匠であるマッシモ氏は

なんとケーキのパレットナイフを箔切ナイフの代用にしていたのです。

そのパレットナイフは少々太めでしたが形は箔切ナイフそっくり。

ステンレスですから問題ありません。

 

さて 箔切ナイフとこのペーパーナイフの一番の違いは

実は刃の厚さかもしれません。

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右が箔切ナイフ 左がペーパーナイフ。

倍以上の厚さがありそうです。

この厚さが吉と出るか凶と出るか?

研ぎなおして仕立て直し 使ってみたらまたご報告します。

ちょっと楽しみです!

 

 

La nostalgia in Italia 2011 Venezia -Extra 14 Cosa vuoi?- 6月09日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -番外14 なにか用?-

 

美しい空 白い建物にはイタリア国旗 そして凛々しい表情のカモメ。

おおいそぎでカメラを構えて1枚パシャリ。

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イタリアのカモメ代表!のようです。

 

・・・と きれいな姿に見とれていたら

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あら見つかっちゃった。

「なにか用?」と一言残してプリプリと

カモメは飛んでいきました。

 

 

 

いつ読むのか「草枕」 6月05日

 

先日の午後 部屋の片づけのついでに

避難用バッグの整理もしました。

いつ何時必要になるか分からないバッグですから

たまに点検しておくべきですね。

非常食に入れてあるチョコレートが古くなっていたので出して

ウェットティッシュも新しいものにしました。

 

バッグの中に入れてある様々なもののひとつに

夏目漱石の「草枕」の文庫本がありました。

入れたことも忘れていました。

 

「吾輩は猫である」「坊ちゃん」と「こころ」は何度も読み返しましたが

なぜか「三四郎」は読み終えるのに苦労し「草枕」に至っては

なんどか手に取りつつも結局終わりまでたどり着けず・・・

避難バッグにいれてしまいました。

同じ作家の本でも「好き嫌い」といいますか自分の心や日々のタイミングと

「合う合わない」がはっきりあって不思議だな と思っています。

 

避難バッグに入れてしまった「草枕」

このバッグが必要な時まで読まないのか・・・

なかなか複雑な気持ちです。

避難バッグにはいっそ何度も読み返した「吾輩は猫である」を入れて

「草枕」は心身ともに平和で安全なときにゆっくり読むべき かもしれません。

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10姉妹の整列 6月02日

 

先日お知らせいたしましたNHK文化センター青山教室での

「イタリア古典技法を使って額縁をつくる」短期講座が

無事に終了いたしました。

ご参加くださった皆様 青山教室の方々 ありがとうございました。

満席でご参加いただけなかった方には失礼いたしました。

またこのような機会を作りご参加いただきたいと思っております。

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さて 今回は1回3時間半の講座全2回で完成させましょう

という計画で進めました。

いうなれば額縁制作のダイジェスト版でしょうか。

ハガキサイズの小さな額縁ですが ボローニャ石膏を磨く

骨折りな作業も体験していただくことができました。

 

下の写真は彩色が終わってラッカーを塗り 乾かしている様子。

デザインはKANESEIで準備いたしました。

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これから仕上げにアンティーク風の汚しを入れて完成。

最後にホワイトボードに全員集合しました。

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生まれたてほやほやの額縁10姉妹たち。

パンパカパーンとファンファーレを鳴らしたい感じです。

まるで歌の発表会の舞台に立っている子供たちのようではありませんか?

同じ木地に同じデザインで作っても 作り手によって様々な変化が生まれます。

線刻の太さ深さ 金の幅・・・どの額縁もそれぞれにとても良い表情でした。

どうぞ末永く可愛がってください。