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岸田吟香・劉生・麗子 3月24日

 

雨の木曜日に 世田谷美術館で開催されている企画展

「岸田吟香・劉生・麗子 知られざる精神の系譜」を観ました。

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岸田劉生と麗子は大変有名でありますが

劉生の父 岸田吟香は今回はじめて知りました。

幕末に実業家また文筆家として活躍したそうで

豪快でやり手 思慮深く聡明 人のつながりを大切にする・・・

とても魅力がある人物像が紹介されていました。

傍にいる人間も良い意味で感化されて人生がより良くなる

そんな人だったのではないかと思います。

こうした人物がいたのも幕末・維新の時代の特徴なのでしょうか。

 

今回の展覧会では もちろん劉生の作品を観ることもありますが

その額縁を観たい!というのも大きな目的でした。

日本の額縁創成期から続く工房作らしき額縁もあり 間近で観察できました。

また 「劉生型」と呼ばれる特徴のある額縁がありますが

この劉生型額縁シリーズも様々なバリエーションで展示に使われていました。

平面的なデザインに格子模様の線刻

磨り出しの金の下地には赤と黒の下地が使われています。

ひとつの額縁に2色の下地は特徴的です。

磨り出しの具合 箔足 線刻格子模様のピッチや太さなど

同じ「劉生型」額縁と言えど違う職人が手掛けたと思われたり

それぞれ観察するだけで面白く興奮するひと時でした。

絵と額縁 ふたつの展覧会を観たような充実感。

会期も終わり間近ですが お時間ある方はどうぞお出かけください。

http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html (世田谷美術館 企画展)

 

劉生の描いた静物画の絵ハガキをお土産に買って

黒い額縁に入れてみました。

しばらく眺めてみようと思います。

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