diario
あわよくば 10月28日
額縁木地に膠で溶いたボローニャ石膏を塗り
一日日陰で乾かしたら 紙やすりで磨きます。
マスクとエプロンでの防備は欠かせません。
真っ白になりながら180番~400番までの紙やすりで
徐々に磨き仕上げます。
フィレンツェの額縁師匠マッシモ氏の工房では
水研ぎ用の紙やすりを使っていました。
水研ぎでしたら粉も飛ばず作業スピードも格段に速いのですが
装飾の凹凸を仕上げるには 粉だらけになっても
乾いた状態で磨いたほうがわたしには向いているようです。
さて 磨き終わったときには 机に石膏粉が山になっています。
なんだか塗った石膏の半分は削り取ってしまったかのように大量です。
これは石膏と膠の混ざった粉ですので あっさり捨てるのも勿体ない。
何か再利用できないかな・・・と思っていたのです。
むかしのある日 大学時代のテンペラ画の先生に相談したところ
「僕もそう思っていて 残った粉をもう一度水で溶いてみたんだよ。
でも気泡が多すぎて使い物にはならなかったね。」とのことでした。
たしかに埃や紙やすりのカスも混ざっているでしょうし
そう単純な話でも無かったようです。
あわよくば・・・はやっぱりダメ というお話でした。