diario
念を入れることは 10月21日
「念入りに」とは 本当に良く表現した言葉だと思います。
「念入りに」は細かい点にまでよく気をつけて
物事をすることを差す言葉です.
これがなんともとても難しいことで・・・
KANESEIの額縁も「念入り」の完成度を目標にしています。
額縁をひとりで作っているとき そして完成したとき
実感するのは「まるでわたしの分身のよう」です。
木材を切るところから始まって最後の仕上げまで
わたしの手が触っていない部分 見ていない部分は無いはず。
特にワックスでアンティーク仕上げにするときなどは
布より手のひらで磨いたほうが好みの雰囲気になるので
それこそ「念入りに」撫でまわしているわけです。
警察の指紋検証をしたら それこそびっしり指紋だらけ!
本来の「念入りに」の意味から外れますけれど
小さなシンプルな額縁も 大きな凝った額縁も
それぞれに 何と言いましょうか わたしの「念」が
込められてしまっているような気がしています。
深夜にKANESEIの額縁を見たら わたしの生霊が撫でまわしていた・・・
なんて話があっても「さもありなん」かもしれません。
不気味ですね!
「念」と表現すると違った意味合いも連想しますけれど
でもやはり 手仕事で作ったものは 多かれ少なかれ
そんな風に作者の「その物に向かう気持ち」が
より多く込められているものなのだと思います。