diario
金の装飾額縁の修復 3月07日
イギリスの18世紀の画家が描いた水彩画が
納められていた額縁の修復をしました。
とても繊細な装飾が施されていますが
その繊細さゆえ 壊れやすかった面も。
以前にも何度か修復された痕跡がありました。
極薄にかけられている石膏(恐らくムードン)下地が
鱗のようにめくれ剥がれ落ち
凸部分の装飾も欠けていました。
まずは慎重に汚れを取り除き 剥落止めをし
欠損部分を丁寧に整形していきます。
小さな部分写真のみのご紹介で残念ですが
整形後に補彩をして 完成しました。
今回修復した部分は 新しい欠損部分もあれば
以前修復された箇所が また壊れてしまっていたりと様々でした。
そうした古い修復箇所を観察することで
経過と再破損の原因を探る事ができたのも良い経験になりました。
この修復で1年でも長く額縁の寿命が延びることを祈ります。
長い間 大切にされていた額縁を修復することができて
わたしも幸せでした。