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La nostalgia in Italia 2011 -Firenze- Mercato di Sant’ Ambrogio 1 10月29日

 

イタリアの郷愁 2011 -フィレンツェ- サンタンブロージョ市場 1

 

かつての我が家から そしてマッシモ氏の工房からもほど近くに

サンタンブロージョ市場があります。

フィレンツェには二つの市場があり

中央市場は規模が大きくフィレンツェ人と観光客と両方に愛される一方

こちらサンタンブロージョ市場は比較的規模が小さく

もっぱらご近所さん方に愛されている市場です。

こちらの市場の営業時間は早朝からお昼ごろまで。

わたしもほぼ毎日 学校帰りまたは工房帰りの午前に寄っていました。

いまでも庭のバジリコの香りをかぐと

市場の入り口に沢山あった八百屋さんの香りを思い出します。

 

市場の建物内には肉屋 チーズ屋 雑貨屋や生パスタの店

建物の外には主に八百屋がずらりと並びます。

どの店も旬の品物しかありません。

ある日 全ての店にアスパラガスが山積みになったかと思えば

しばらく後 突然にアスパラガスは市場に一本も見つからない!という感じ。

もちろんスーパーマーケットもあって 品揃えは日本同様ですが

市場は安くて新鮮なうえ 旬を知る事ができて楽しいのです。

食材であり植物でもある商品の「独特の香り」を感じるのは

やはり市場ならでは だと思います。

 

たくさん並ぶ八百屋ですが 皆さん馴染みの店があり

わたしもかつて毎日通った店に行ってみました。

当時は肝っ玉母さんと豪快な娘さんコンビのお店でしたが

今は男性がいました。息子さんでしょうか。

イタリアらしくアーティチョークやサボテンの実が見えます。

手前の葉つき蜜柑はマンダリーノと言って

日本の蜜柑のように手でむいて食べる事ができますが

味は日本の蜜柑とオレンジを足して2で割ったような感じです。

オレンジは1キロ1ユーロ50セント。

アフリカから地中海をこえて届けられたのでしょうか。

価格はほぼキロ単位表示ですが もちろん少量でも買えます。

こちらのお店では栗や胡桃など秋のナッツ類と旬のザクロ

そしてどんな時も欠かさないトマトが数種。

ぴかぴか輝く枝付きプチトマトの美味しそうなこと!

こうした庶民的な場所を尋ねると

その街とさらに仲良くなった気持ちがします。

観光名所同様にとても楽しいので ぜひお勧めです。

次回は建物内部をご紹介します。

これまた美味しい食材が山積みです・・・。

 

 

額縁の本 「額縁業界のあゆみ」 10月25日

 

古い額縁の修復をしていると

おのずと興味を持ち そして知る必要に迫られるのが

日本の額縁製造の歴史です。

ヨーロッパの額縁の歴史は 中世以来からが

すでにまとめられ 各国の特徴や職人に至るまで

資料も豊富に出版されています。

 

ところが日本は・・・と言うと まだまだ。

日本で本格的に額縁製造が始まったのは明治以降と

歴史があまり長くないことも原因の一つかもしれませんが

これはとても残念なことでもあり わたしのような

仕事をしている人間にとっては困ることもしばしば・・・。

額縁の出自が判ると 中に収められている作品の制作年代の推測

作家についてなど 実に様々なことを理解する手掛かりになります。

 

そんな訳で 現在調査中の額縁に関しての資料を探していたところ

この「額縁業界のあゆみ」(全国額縁組合連合会編)を

お借りすることができました。

昭和61年出版で非売品ですので貴重な本。

日本の額縁業界史など創成期の逸話や戦中戦後の様子

西洋の文化の額縁を日本に取り入れてゆく過程など

読んでいて改めて先人の努力に感銘を受けます。

また具体的にどこの工房がどのような材料を使っていたか

あるいは 神田の額縁職人の前職はじつは豆腐屋だった など

興味深く ちょっと面白い記載もあります。

お返しする期日までじっくり読み返しました。

 

出版からすでに26年が過ぎました。

そろそろ「新・額縁業界のあゆみ」が出ると嬉しいのですが。

古い職人さんにお話を伺えるうちに・・・

データ : 記念誌「額縁業界のあゆみ」

      全国額縁組合連合会記念誌編集委員会

      昭和61年9月24日発行

 

 

花拾い 10月22日

 

晴れわたる高い空と

どこからともなく香る金木犀の花は

秋の散歩をより楽しくしてくれます。

今年は咲き始めから雨が続いてしまって

香りがすこし弱くなるかとハラハラしました。

花が咲いている金木犀の剪定をしているお家を通りがかり

あふれるように落ちていた枝をいただきました。

外は雨でも 家の中は清々しい秋の香りです。

来年の秋 また金木犀たちが元気に

良い香りの花を咲かせてくれるよう願います。

 

金木犀の花言葉は 謙虚 真実

なんだか意味深な花言葉・・・。

 

 

La nostalgia in Italia 2011 Firenze extra3 10月18日

 

イタリアの郷愁 2011 フィレンツェ 番外3

 

とある庶民的スパーマーケットで見つけた商品。

瓶入りの離乳食ですが

メニューは ウサギ ラム 仔牛・・・

下段には 川魚に白身魚らしきものも。

お国柄でしょうか グルメです!

おもわず試食したくなりました。

 

 

イニシャル小箱講習会にて 10月15日

 

10月11日の暖かな午後に

成城学園前にあるCAFE BEULMANS さんにて

イニシャル小箱製作の講習会を開催いたしました。

桐の小箱にボローニャ石膏を塗り磨いたものに

イニシャルの下書きをしたものをKANESEIで準備し

当日は線刻を入れて彩色をする一連の作業をしていただきました。

 

皆さんの集中力と手際の良さに感動しつつ

徐々に出来上がる小箱は 6名の方それぞれに

おおらかな線を描かれる方 緻密な模様を入れる方

選ぶ色など特徴が表れて 大変興味深く拝見しました。

ご参加くださった皆様 ありがとうございました。

満席にてご参加頂けなった方には大変申し訳ございませんでした。

atticさんと来春頃に新しい企画を・・・と考えております。

その際に またぜひご参加ください。

講習会のアイディアリクエストも随時受け付けております!

こんなものを作ってみたいetc・・・お知らせください。

 

 

しあわせを運ぶキノコ 10月11日

 

散歩途中で通りかかった駐車場は

森を抜けたところにあって 静かな場所でした。

唐突に 幸運のきのこ がありました。

遊園地にあるような真新しいキノコ。

この写真を待ち受けにすれば

幸せになる・・・かどうかは分かりませんが

この駐車場に車を停めなくても

キノコの傍に来た人みんなに

幸運が訪れますように。

 

 

古い物の心 10月08日

 

雨降る日曜日 平和島の骨董市へ出かけました。

そして 小引出を手に入れました。

細かな彫の細工 オリジナルの引手 確かな造り。

中段右の鍵は失われていました。

継手の歯型も細かったり台形だったりと

変化がつけてあり 面白い表情です。

帰宅後に自室の机に置いてみたら

色もサイズも何もかもがピッタリしっくり馴染んで驚きました。

まるでわたしを待っていてくれたようだ・・・と思っていたら

「それはこの小引出が君を呼んだのだよ」と父。

広い骨董市会場を何周もして 何度もこの小引出を眺め

とうとう手に取った時にはもう心は決まったも同然でした。

 

物に心がある というのは想像上のことだけれど

古い物には確かに心があって

だからこそ人の命より長い時間 様々な人手に渡りつつも生きている

とも思えて なんだか納得してしまいました。

嬉しいような怖いような でも心温まる

不思議な気持ちです。

 

 

 

La nostalgia in Italia 2011 Firenze -Trattoria Sostanza- 10月04日

 

イタリアの郷愁 2011 フィレンツェ -トラットリア・ソスタンツァ-

 

フィレンツェに来たならば ぜひ・・・いえ「必ず」

行きたいと思っていたトラットリア(食堂)があります。

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会からほど近い

“Trattoria Sostanza” 直訳すると『物質食堂』でしょうか。

あまりに直訳すぎますが いわばシンプル至上主義。

フィレンツェの郷土料理で有名な老舗店です。

古いながらも大変清潔なお店。

真っ白なクロスがかかったテーブルは 基本的に相席です。

夕食にしては早い時間だったので まだお客様もまばらですが

この後すっかり満席になり 外には行列ができていました。

 

まずは前菜に お店の名物「アーティチョークのオムレツ」

ふわふわでとろける卵にアーティチョーク(朝鮮アザミ)が包まれています。

卵にはしっかり火が通っているのにまったく固くありません。

このふわふわ仕上げがプロの技なのです。

 

ワイン片手にメインディッシュは「ステーキ」です。

トスカーナ州名産のキアーナ牛の炭火焼き

“La bistecca alla Fiorentina”

骨付きですが600gはあります。

この日は二人でシェアしましたが 一人でも平らげてしまえそう。

霜降りではなく 美しい赤味のレアステーキは

口に脂が残らず 胸焼けの心配もありません。

お店の名前の印象があるからか なんだか

「生きるために物質を摂取する最高の方法」で調理されているような・・・

身心に行き渡る美味しさでした。

 

そしてデザートには野イチゴの砂糖&白ワインかけを。

ご覧のように 白いテーブルに白いお皿

飾り気も無いけれど 味で勝負です。

あまりの美味しさに唸り続けた2時間でした。

 

ちなみに フィレンツェ最後のランチにもまた

この “Trattoria Sostanza” に駆け込んで

最後のシンプル料理を堪能しました。

思い出しても口の中がおいしい記憶で一杯です・・・。

データ : ”Trattoria Sostanza”(トラットリア・ソスタンツァ)

Via Porcellana, 25/r, Firenze, Italia

tel 055.212691

レディメイド通信販売開始のお知らせ 10月01日

 

KANESEIの額縁や小物は オーダーメイドで

お客様にお届けしてまいりましたが

「ahico」というサイトでKANESEI額縁の

レディメイドの商品もご案内できるようになりました。

 

ahicoからネットショッピングでご購入下されば

数日~一週間程度で お手元にお届けいたします。

まだ始めたばかりで商品の数も揃っておりませんが

徐々に数を増やし より選んでいただける幅を

広げていく予定です。

今回はahico第一弾として3点をアップしております。

下記のアドレスから どうぞご覧くださいませ。

今後ともKANESEIをどうぞよろしくお願いいたします。

ahico artist market place: http://www.ahico.net/