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額縁の作り方 12 銀箔を使う 9月17日

 

久しぶりの「額縁の作り方」です。

 

額縁に使う箔は 金箔のほか銀箔もあります。

その他プラチナ箔や代用箔など様々ありますが

今日は銀箔についてお話します。

 

銀箔の水押しによる貼り方は 基本的に金箔と同じで

ボローニャ石膏地に魚膠で溶いたボーロを塗り乾かし

下地を作ったところに貼ります。

そしてメノウ棒を使って磨き上げるのも同じです。

大きな違いは 金箔はボーロに水を塗って

箔を置いていきますが 銀箔は水の代わりに膠液を塗ること。

理由はおそらく銀箔は金箔より厚いから でしょうか。

(とは言え金箔は厚さ0.1μ 銀箔は厚さ0.2~0.3μの違い)

そして金箔は箔刷毛で移動させますが これまた

銀箔は厚いため刷毛では持てず 湿度を与えたコットンを使います。

 

銀箔のもう一つの注意点は 錆びる点です。

銀箔で装飾した額縁には 必ずニス(ラッカー)を塗る必要があります。

また銀箔の保存も 極力空気に触れないようにすること。

なんだか銀箔は扱いにくいような印象ですが

金箔より厚い分 手で触れても大丈夫という便利さがあり

(触らないに越したことはありませんが)

錆びることも利点ととらえて 錆びによる趣を与え

様々な表情を作ることも可能です。

金箔と銀箔 どちらも甲乙つけがたく好きな材料です。