diario
彼女の帰国 11月21日
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品といって
まず思い出されるのは「モナ・リザ(ジョコンダ)」でしょうか。
あの微笑は美しくもあり まだ不思議な怖さもありますが
(これはわたしの勝手な思いですけれど・・・)
「白貂を抱く貴婦人」の微笑は あどけなくも清々しい表情です。
フィレンツェでこの「白貂を抱く貴婦人」の展覧会が開かれたとき
ポーランドのクラコフにある所蔵先美術館からはるばる運ばれてきて
美術館勤務の友人は「彼女(絵)が帰ってきた」と喜んでいました。
フィレンツェ近郊出身のレオナルドの人生には紆余曲折があり
フランスで最期を迎えたそうです。
本人が手放さなかったという「モナ・リザ」も
そのままフランスのルーブル美術館が所蔵しています。
晩年のレオナルドが人生を振り返り
故国に帰りたいと願ったか わたしに分かりませんが
おそらく現代のイタリア人の心のどこかに残念さと 同時に申し訳無さと
色々な感情が交差しているのかもしれません。
今月からロンドンのナショナルギャラリーで
大規模なレオナルドの回顧展が開催されています。
寡作のレオナルドの作品はイタリアだけでなく
世界中の美術館の至宝とされていますので
これだけ集まる展覧会は前例がないことだとか。
ロンドン・・・
世界は狭くなっても やはり遠いですね。
Dama con l’ermellino 1488~1490 Leonardo da Vinci
Czartoryski Museum,Kraków