diario
ミケランジェロとベッカフーミ 7月21日
ルネッサンスの巨匠 ミケランジェロの代表作のひとつ
「聖家族」は円形のパネルに描かれています。
ミケランジェロ作品と確認されているタブローは3点のみで
この「聖家族」は制作当時のままの額装だそうです。
円形の作品(額縁も含めて)はルネッサンス時代に流行したとか。
「聖家族」の額縁モチーフは植物やペルラートと呼ばれる
丸をつなげた幾何学模様の他に 目を引くのはやはり
窓から乗り出しているような人物彫刻でしょうか。
この額縁のデザインはミケランジェロ本人によるそうですが
こうした頭部彫刻の入った額縁は他であまり
見かけないように思います。
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以前 「四角い額縁だけど 一度だけ頭部モチーフの
入った額縁を見たことがある」とのお話を伺いました。
ミケランジェロと同時代にシエナを拠点に活動していた
ドメニコ・ベッカフーミ(1486~1551)の作品につけられていたそうです。
彼はおそらくミケランジェロの「聖家族」を目にする機会があったのでしょう。
そしてなじみの(?)額縁職人に頭部彫刻の入った
額縁を発注したのではないでしょうか。
ベッカフーミの額縁は残念ながら見たことはありませんが
ミケランジェロの「聖家族」額縁同様 凝った額縁だろうと思っています。
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それにしても 全面に彫刻が入り金で覆われた
大変な迫力のあるこの額縁がピタリと納まる作品「聖家族」は
さすがとしか言いようがありません!
Tondo Doni 1506~1508 Michelangelo Buonarroti
Galleria degli Uffizi,Firenze,Italia
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