diario
鎌倉へ 砂浜の足跡 12月30日
今年も暮れになり 恒例の鎌倉散策へ。
とても良いお天気でした。
鶴岡八幡宮の御神木である大銀杏が
倒れてしまったのは今年の春のことですが
もう随分前のことのような気がします。
その大銀杏も初夏には美しい若芽が出て
今はすっかり落ち着いています。
次の春まで力を貯めて また力強い発芽を
見せてくれることでしょう。
由比ガ浜も冬の澄んだ日差しに満ちて
無数の足跡が残されていました。
2010年も今日と明日を残すばかりになりました。
この1年間も健康に過ごし 好きな仕事を
続けることが出来たことをとても幸せに思います。
また 沢山の方に励ましていただき
KANESEIホームページをご覧いただき
大変ありがとうございました。
2011年も どうぞよろしくお願い申し上げます。
良いお年をお迎え下さい。
2010年師走 KANESEI
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不思議絵葉書 3 12月27日
コルドバにある世界遺産「メスキータ」の絵葉書です。
相変わらずの下からの強い光に照らされて
なんとも不思議な世界を見せています。
赤と白の縞模様のアラビア式アーチ 真っ青な柱
その上で燦然と輝く金のキリスト聖人たち・・・
誰もいない空間にひろがる2つの文化の融合。
レコンキスタ(Reconquista)の歴史を端的に表しているようです。
La Mezquita interior,CORDOBA
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Buon natale 12月23日
365日デスクにいつも座っている
ちいさな羊の置物と
型押しした金色の厚紙の細工物。
どちらもクリスマスとは関係なく
手に入れたものですが
並べてみたらあっという間に
クリスマスの雰囲気になりました。
今年のクリスマス・イブは
友人と集まって 賑やかに過ごす予定です。
皆さんも どうぞ楽しいクリスマスをお迎え下さい。
natale 2010
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不思議絵葉書 2 12月20日
スペイン南部の都市 コルドバの聖堂で
手に入れた不思議絵葉書には
聖ラファエルの像が印刷されていました。
この写真もまた ライトによる強烈な明暗コントラスト
下からのアングルによる聖ラファエルの表情と
極彩色の世界が
「この世のものならぬ」雰囲気を漂わせ
物音一つ無いような空間を作っています。
柱から続くアーチに取り付けられた電球照明は
舞台の一場面を演出しているようです。
美しくもあり 強烈な印象の絵葉書。
The Saint Rafael,Cordoba Custodio
ギリシア・ラテン引用語辭典 12月16日
文字を装飾に使うことが好きで
ラテン語の短い文章を
額縁や小箱の模様として入れています。
今日ご紹介する「ギリシア・ラテン引用語辞典」には
紀元前のローマ皇帝や哲学者の言葉などなど
古いギリシア語ラテン語のさまざまな
文章からの一節が載っています。
1937年の初版のままに 古い仮名遣い。
辞書としても また 読み物としても
大変おもしろい本です。
こちらも古書で手に入れたのですが
裏表紙に「濱崎文庫」の蔵書印が押されていました。
額縁「HONDANA」には
Artibus ingenuis quaesita est gloria multis.
(高貴なる藝術によりて多くに人々に光榮は獲得せられたり)
Publius Ovidus Naso (オウディウス)詩人 B.C.43 – A.D.17
小箱「a0-gotico」には
Artis maxime proprium est creare et gignere.
(創造し生産するは藝術の特質なり)
Marcus Tullius Cicero (キケロ)政治家・哲学者 B.C.106 – B.C.43
データ : ギリシア・ラテン引用語辭典
編著者 田中秀央 落合太郎
株式会社岩波書店
1937年10月30日 第1刷発行
1979年2月15日 第13刷発行
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不思議絵葉書 1 12月13日
旅先から親しい人へ送る絵葉書を選ぶのは
沢山ある葉書に目移りして
なかなか決まらないこともしばしばです。
ヨーロッパの古い街の 昔ながらの雰囲気が残る
お土産屋さんに行くと 不思議な葉書に出会うことがあります。
おそらく撮影されたのはずいぶん前であろう写真を
くりかえし使って印刷された絵葉書です。
ライティングやフラッシュの感じ
発色もとても古めかしく
少々不気味でさえあるように見えます。
そんな「不思議絵葉書」を見つけ出しては
買い求めましたが 誰にも送りはしませんでした。
下からのライトが当たった天使の表情や
真夜中の聖堂内を煌々と照らす蛍光灯のような光
金と陰のコントラスト・・・。
ST.GILES’ CATHEDRAL, EDINBURGH
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angelo 12月09日
フィレンツェでのわたしの額縁師匠
マッシモ氏の作る額縁の特徴には
アンティーク仕上げがあります。
色や箔などの装飾を仕上げた後に
かなり強い古色をつけていました。
様々な道具で傷をつけ ワックスで汚し・・・
表面からでは完成したばかりの額縁とは
思えないような仕上がりにします。
わたしがはじめてマッシモ氏の額縁を
お店のショーウインドウ越に見たときの感動と
「これだ!」と思った喜びは 今も鮮明です。
日本で好まれる作品や建築には 残念ながら
マッシモ氏直伝の古色は少々強すぎて
作るチャンスもあまりありませんが
自作の黄金背景テンペラの模写に合わせて
イメージ通りの古色をつけた小さな額縁を作ってみました。
久しぶりに フィレンツェの師匠や工房
いろいろな思い出がよみがえりました。
* 「works」ページ内「classical」にこちらの額縁をを2点
アップいたしました。どうぞご覧下さい。
* 黄金背景テンペラ画の模写4点を下記の展示会に
出品いたします。お近くにおいでの際がありましたら
ぜひお立ち寄り下さい。
第16回 「小さい小さい絵」展
12月16日(木)~12月31日(金)
22日、31日は午後4時30分まで
池袋 東武百貨店 6階 美術画廊内絵画サロン
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手のひらに乗せて 12月06日
石膏を塗って ずっとそのままにしていた
小箱3つに彩色をしました。
おもちゃのような 手のひらに乗るサイズ。
小さな頃からミニチュアが好きで
陶器の動物の置物を集めていましたが
この小箱も「ミニチュア好き」の精神(?)で
作ったものです。
ほんの数センチ四方の世界で遊ぶのも
とても楽しい作業でした。
* 「works」ページ内「other」にこちらの小箱3点をアップいたしました。
どうぞご覧下さい。
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薔薇の雫 12月02日
薔薇色のちいさな粒には
甘いシロップが入っています。
ほんのりと薔薇の味。
イタリア北部の街 ジェノヴァにある老舗が
一粒ずつ丁寧に作った伝統菓子です。
見た目の愛らしさもさることながら
寒い日に口に入れれば 少しだけ
心が温かくなるような そんな味でした。
Pietro Romanengo