diario
手仕事の思い 6月21日
「荻 太郎・佐野ぬい 二人展」は無事終了いたしました。
ご来場下さった皆様 大変ありがとうございました。
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遺跡を歩いていると 無造作に残されている
何世紀も前のものであろう彫刻に驚きます。
おおきな神殿の柱のほんの一部分でしょうか。
細部にもこだわり とても丁寧に作られていました。
なにかを主張するのではなく 美しい調和を保つための作業。
でも 当時そのひとつひとつを目を凝らして眺め
職人に賛辞を贈った人は数少なかったことと思います。
この彫刻を彫った職人の名前はもちろん残っておらず
完成時の面影もわずかに見えるだけになっている今も
近寄って触れてみれば
彼の仕事に対する気持ちや誇りは
わたしにもあたたかな手触りとなって伝わりました。
わたしもそんな「思い」をそこはかとなく発している
額縁を作りたいと思っています。