diario
贅沢な時間 2月28日
旅先でひとり 心のおもむくままに街を歩いて
通りかかった居心地の良さそうなカフェでひと休み。
窓の外を通る人達を眺めたり ガイドブックをめくったり
そんな時間はなんて贅沢なのだろう・・・と
写真を見返すたびに思います。
美しい額縁を作るためにも 豊かな心を保ちたい。
カテリーナの小瓶 2月25日
先日 新宿にあるデパートでみつけた蝋燭です。
美しい小さな瓶の形をしていて ほのかに香ります。
16世紀にフィレンツェのメディチ家に生まれた
カテリーナはフランス王家へ嫁ぐ際に
料理人や占い師に加え毒薬の調合も出来る医師を
同行したと言う話を聞いたことがあります。
カテリーナの秘密の毒薬が入った小瓶は
こんなさりげない小さなものだったのではないでしょうか。
私がこの蝋燭に火を灯すことはなさそうです。
candle studio magiera : http://www.magiera.jp/
Diospyros ebenum 2月13日
Diospyros ebenum
黒檀の学名です。
日本ではお仏壇の材料として馴染みがあるでしょうか。
この黒檀材の色や木目 緻密さがとても好きで
額縁に使っています。
以前ご覧いただいた八角形の額縁「ottagone」に続き
また最近も黒檀を使った額縁を作る機会が得られました。
丁寧に磨き上げると黒曜石のような輝きが生まれます。
黒檀は熱帯原産であり 成長が遅い上に乱伐がひどく
今後は徐々に手に入れるのが難しくなりそうです。
そんな黒檀を使うことで 額縁も沢山の木の命を頂いてこそ
作ることが出来ているのだ・・・とまた強く感じます。
pergamena 羊皮紙 その7 金箔 2月04日
先日仕上げたジェッソに どうにか金箔を
貼り終えることが出来ました。
しかし・・・色々と問題点も発覚した作業です。
まず ジェッソの塗り方が上手くいかず大きな凹凸があったこと。
狭い面積の部分は美しい盛り上がりを作れたのですが
やはり広い面積にジェッソを均一に塗るのは難しい作業でした。
それから 余白にまで箔が貼り付いてしまったこと。
これは羊皮紙の油分が抜け切っていなかったのが原因のようです。
貼り付いてしまった金箔はナイフで少しずつ剥がし
無水アルコールで拭うと綺麗に取り除くことが出来ました。
作業後半はタルク(微粒子の鉱石粉)を打ち粉のようにした結果
貼り付いてしまう問題は解決しましたが 金が艶消し状態になり
乾燥後に金をメノウ棒で磨いても 美しい艶が出ませんでした。
金が剥れてしまう危険もあり 今回はメノウ磨きは断念。
第1試作から上手に出来なくても仕方が無いとはいえ
どうにも残念な金の仕上がりになってしまいました。
ここは心機一転 彩色は美しく描きたいと思います。