diario
フィレンツェ職人通り 10月27日
今日ご紹介する本は いつものように古書店で見つけ
すかさず手に入れたものです。
「また西洋職人の古本話?」と思われるでしょうか(笑)。
フィレンツェの街の中心には東から西へ向けて
アルノ川が流れていますが 川を挟んだ南側には
中世から今も変わらず職人が多く暮らしています。
この「フィレンツェ職人通り」に登場する職人達も
南側に工房を構えている人たち。
美術製本やマーブル紙 皮細工 金細工やモザイクと言った
フィレンツェ特産のものから 額縁職人の姿もあります。
そして・・・パラパラと見ていたら なんと知った顔の写真が!
わたしが通っていたフィレンツェの修復学校の先生が
家具修復職人として載っているではありませんか。
出版された頃 わたしはこの学校に丁度通っていましたし
先生(フランチェスコと言います)にもお世話になっていました。
修復学校の木工修復科には日本人は私だけでしたし
フランチェスコ先生も一言話して下されば良かったのに・・・
と思いますが 恥かしがりやのフィレンツェ人らしくもあります。
出版から10年になりますが フランチェスコ先生はきっと
白髪が増えたもののお元気で 今日も学生に囲まれておられるでしょう。
データ : 「フィレンツェ職人通り」
著者 中嶋浩郎
NTT出版
1997年9月29日 第1版発行