diario
ヨーロッパの職人 9月28日
先日 タイトルに惹かれて手に取った古本です。
「ヨーロッパの職人 Craftsmen Of Europe」というタイトルで
カメラマン南川三次朗さんの著書です。
24人の職人が取り上げられている中 ローマの額縁職人と
フィレンツェの絵画修復職人 ベルギーのパイプオルガン職人が
特に気になり手に取りましたが 本を開いた瞬間から
もう手放せ無くなりました。
カメラマンの著者ならではの美しい写真もさることながら
職人それぞれの言葉 その語る内容に対する著者の考えなど
ゆっくり読んで考えさせらることが沢山ありました。
この本では いわゆる名人芸 秘芸のたぐいは取り上げず
皆ヨーロッパの人々が日常生活で接することの出来る品々を作る職人達です。
あとがきに「手作りが注目を浴びる今のブームが去って
結局 未熟な半玄人の”手で作られた”と言うだけの粗悪品だけが
残ってしまうということにならないだろうか」とあります。
これはわたしも常に心の一部で感じていたことです。
手で作られていることがどの程度価値あることなのか?
その「手作りのもの」の商品としての完成度は??
未熟な半玄人・・・
いえいえ。わたしもさらに精進いたします。
データ : 「ヨーロッパの職人」
著者 南川三治朗
(株)朝日ソノラマ
昭和55年9月30日 第1版発行