diario
職人の技 7月25日
KANESEIの名前を決めた頃 雑誌で見かけたのが
台東区の合羽橋道具街にある焼印職人さんの記事でした。
これから私はKANESEIという名前で額縁を作っていくという決心で
日本の伝統的な職人技で作られるという世界に一つだけの焼き印を
作っていただくことにしました。
合羽橋の住所を訪ねると質素で実用的な工房の奥から
こちらの職人さんが登場しました。
私が「かねせい」で「晴」の字を入れて欲しい と簡単に話すと
机の引き出しから字体の辞書が出てきて見せてくださった「晴」の文字。
「この字体が良さそうだね」「そうそう、これこれ!これでお願いします」
ものの3分もかからず相談が終わりました。
私のイメージを瞬時に汲み取ってくださった…不思議な感覚でした。
1週間で完成した焼印は細かで見事な仕上がりです。
熟練した職人技に触れて厳粛な気持ち そして憧れが生まれました。
この焼印の佇まいは私の額縁職人としての人生を励ましてくれています。